マスク着け「ソーシャルディスタンス」保ち長い列 新型コロナ対策で熱中症リスク
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、マスク着用や、対人間隔をあけるソーシャルディスタンス(社会的距離)が浸透している。
ただこれからの季節、心配なのが熱中症だ。気象庁によれば、2020年5月11日には東日本などで30度を超える気温を記録し、真夏日となった。マスクを着けたまま炎天下で長蛇の列に並び、待ち続けたら――。
役所、郵便局、ラーメン店などで外に行列
新型コロナウイルスの影響から、あちこちで「行列」が生じている。
経済対策として、政府が国民に一律10万円を給付する「特別定額給付金」。オンライン申請にはマイナンバーカードが必要となり、カード発行手続きのために市区町村の窓口に人が押し寄せている。20年5月12日の情報番組「情報ライブミヤネ屋」(読売テレビ)では、品川区役所に多くの人が殺到している映像を放送した。日テレNEWS24も同日に配信した記事で、練馬区役所に「12日午前11時時点で35人の区民が待っていた」と報じた。
J-CASTトレンドの記者は、5月11日に川崎市内の郵便局へ行くと、ソーシャルディスタンス確保のため外に並ばされた。建物の中には5分程度で入れたが、蒸し暑さの中長時間待ったとしたら体にこたえただろう。ツイッター上にも「郵便局長蛇の列 2m間隔で並んでるから、外にかなりはみ出してる」といった投稿がみられる。
別の場所でも、同じ状況のようだ。ツイッターには、
「距離感が心地いいとは言え、クリーニング屋さんの外で長い列は暑い」
「ラーメン屋に行ったのだけども・・・外まで列が...今あんまり密集しないように列を外に流してるんだよね...」
「丸亀 間隔空けてるせいで、列が外までできてる...」
などの書き込みがあった。
暑い日にマスク着用、心がけることは
今はマスクを着けたまま、列で待つ人が多いだろう。5月12日放送の「news every.」(日本テレビ)では、マスク着用による熱中症対策を紹介した。番組で、日本体育大学大学院教授で救急医学を専門とする横田裕行氏は、「(マスクを)本当にずっとしないといけないか考える」ことが重要だと指摘。例えば、1人で部屋にいる時や、外に出て人がいない、またはしゃべらない時など、状況をみて外すことも「あり」のようだ。
マスク着用時には、放熱しやすい服装を心がけ、冷たいペットボトルを太い血管が通っている首回りや脇の下などにあてる、水分補給と同時に塩アメなどで塩分補給をすることも大切とのことだ。
厚生労働省は、熱中症を予防するために、できるだけ風通しのよい日陰などの涼しい場所で過ごし、こまめに水分を補給するよう呼びかけている。