マンションの新型コロナ対策 過半数「行っている様子なし」マスク配布0.6%
マンション向けサービスを提供するつなぐネットコミュニケーションズ(東京都千代田区)は、マンションの新型コロナウイルス感染対策に関するインターネット調査を実施。2020年5月7日に結果を公開した。
「アルコール消毒液などの設置」は12.8%
対象者は、同社が運営するマンション居住者向け情報サイト「マンション・ラボ」のアンケート会員で、マンションに住む10~80代の男女2560人。
最初に、マンション全体で行っている新型コロナウイルス感染拡大防止の取り組みついて、過半数のとなる51.7%が「特に取り組みを行っている様子はない」と回答した。
マンション全体の取り組みは、「注意喚起ポスターの掲示またはビラの配布」「ゲストルーム・集会室などの共用施設の使用自粛要請」が挙がった。しかし、これらを実施しているマンションの割合は、順に29.1%、20.4%と3割未満にとどまった。「アルコール消毒液などの設置」は12.8%、「マスクの配布提供」は0.6%だった。
このほか、「エレベータの人数制限などの告知」「一般的な注意事項が掲示板に掲示されている。住民よりアルコール消毒液の設置要請があったが品不足で用意できない旨の表示が掲示されている」「通常総会では、出来るだけ出席を控えて、委任状/議決権行使書で意見表明してもらうようにした」などが挙がった。
中には「マンション全体として規制は実施していないが居住者同士の連携により、他人に迷惑を掛けないように心掛けている」というものもあった。
「感染者がでたら、個人情報に配慮した上で、知りたい」
マンション住まいの利点を挙げる人も。「宅配ロッカーで対面せずに荷物が受け取れるため、自分も宅配員の方も感染リスクを下げられる」「ネット回線が管理費に含まれ、仕事で必要であったため助かる」などだ。
新型コロナウイルス感染防止のために、マンション側に求める対策や、備えてほしい備品・設備等は次のような回答があった。
「自分で触る前に消毒できるようアルコールスプレーやウエットティッシュを配置してほしい」 「生活物資の共同購入があると良い」 「感染者がでたら、個人情報に配慮した上で、知りたい」
本調査は20年4月9日~26日に実施された。