「新型コロナ」医療現場で防護服ない 大阪・松井市長「雨がっぱ求む」も本当に役立つ?
2020-04-15 06:00:00
「ぜひご家庭に使用していない雨がっぱがある人、雨がっぱの在庫がある人、透明のやつでよくコンビニなどで売っているやつですね。ぜひご連絡ください。しっかり購入もさせていただきます」
大阪市の松井一郎市長が2020年4月14日、会見でこう呼びかけた。新型コロナウイルスの感染患者の治療にあたる医療従事者の間で防護服が不足しており、「ゴミ袋をかぶって医療現場の人たちが治療をしている状況」だと説明している。雨がっぱは、防護服の代わりとなるのか。
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ゴミ袋代用するような状況、「やむを得ない場合に」
「100%『防護服』としての仕様を満たしているとは言えないが、飛沫を防ぐ観点から、『何も身に着けない』よりはよいのではないか」
雨がっぱの送付・持ち込み場所として指定されている大阪市健康局総務課の担当者の回答だ。医療現場で「やむを得ない場合に、防護服の代用品」として使用してもらうことを想定しているという。
大阪市健康局の公式サイトによると、雨がっぱは大人用であれば形状やサイズ、色を問わないが、自宅などで保管している「未使用・未開封」が条件だ。求める先は大阪市民に限らない。担当者によると「雨がっぱを提供したい」という厚意の電話が多くかかってきているほか、直接持ち込む人もいるそうだ。
ただツイッターにはこんな疑問の声もある。
「雨ガッパは100均でも売ってますが、ほんとに医療現場で役立つのですか?」
「医療用の防護服を100均の雨ガッパで代用するのは危険ではないでしょうか」
この疑問に担当者は、「病院から現在『こういうものは受け取れない』という指定を受けていない」とし、こう続けた。
「簡単に破れないものであれば支障ないと考えています。耐久度の問題であり、窓口での受付段階では『100円ショップで買った雨がっぱ』だから受け取れないとは一概に言えません。今後、雨がっぱを受け取った医療現場が、使用できるか否か判断する可能性はあります」
また「提供を呼びかけているのは、あくまで自宅などで保管しているもの」だと強調し、
「受け付ける際に、どのようにして手に入れたかを確認することはありませんが、『買ってまで提供』ということは想定していません」
と説明した。