休校中の子どもが外で遊べない 公園で運動したら高齢者が注意、親もストレス
小中高校や保育園、幼稚園の休校・休園が続き、家の中で過ごす子どものストレスがたまっている。ただ、休校中に子どもを外で遊ばせるのは良くないとの意見があり、親子で困っているようだ。
文科省は屋外の適度な運動や散歩を禁じていない
ツイッターには、こんな書き込みがある。
「うちの子ども達は休校になってからずっと家の中で過ごしている......そんな中、外で遊ぶ近所の小学生の騒ぐ声が聞こえてきて、イライラしている様子。外遊びが大好きな我が子達のストレスは限界を迎えつつある」
「小さな子ども達が狭い家の中で何週間も閉じ込められて、ストレス溜まるわ運動不足になるわ」
「ずっと家にこもらせちゃってる子どもたちのストレス発散に付き合って毎日疲れちゃってる」と、親が悩んでいる様子の投稿もあった。
文部科学省は、2020年3月9日に公式サイトで臨時休業に関するQ&Aを公開した。「学校が臨時休業でも、児童生徒が外出したら効果がないのではないか」という問いに、「児童生徒の健康維持のために屋外で適度な運動をしたり散歩をしたりすること等について妨げるものではなく、感染リスクを極力減らしながら適切な行動をとっていただくことが重要である」と回答。外遊びは、必ずしも禁止していない。
しかし、ツイッターには「休むんなら外でんなよー」「コロナウイルスで休校になり子供達もずっと家にいさせてストレス溜まるからと家の外で少し遊ばせてたら 近所のじーさんに怒られたって」との書き込みが。記者の知人で、高校1年生の女子生徒は先日、公園で体力維持のためにトレーニングをしていたところ、「家におらなあかんやろ」と年配男性に注意されたと明かした。
陸上・桐生祥秀選手や「令和の怪物」が一肌脱いだ
外に出て体を動かすのをちゅうちょしている親子に役立ちそうなのが、スポーツ選手らが発信している室内運動の動画だ。
シドニーオリンピック水泳日本代表の萩原智子さんは自身のツイッターで、休校中の子どもに向けて室内でできるトレーニングの動画を配信している。3月8日の動画では、膝を立てた状態で仰向けになり、両足に力を入れてお尻と腰を浮かすメニューを紹介。床とお尻の間に出来た隙間を、幼稚園に通う息子さんがトンネルのように楽しそうにくぐっている。
公益財団法人日本レクリエーション協会が運営している「子供の体力向上ホームページ」内の「やってみよう運動あそび」では、低学年の子が簡単にできる遊びを紹介している。例えば、2人で背中合わせになり寄りかかった状態で腕を組み、座ったり立ったりする「背中ぴったり」は親子で、室内でできる。
陸上競技の桐生祥秀選手は3月10日、休校中で部活動ができない中高生のために、自宅トレーニング法を動画で紹介している。一畳ほどのスペースがあればできる、お尻などを鍛える5種のトレーニングで、桐生選手も実際の練習に取り入れている。
プロ野球・千葉ロッテマリーンズも公式ユーチューブで3月9日に動画を公開。主役は、佐々木朗希投手だ。家で実践している、スクワットをした後に片足を上げるトレーニングを子どもたちに向けて紹介した。佐々木投手は動画内で「家にいる時間も有効活用してほしい」と話している。