北海道土産の定番「木彫りの熊」がちょっと違う サケくわえず愛らしく変身

   北海道土産として知られる「木彫りの熊」。4本足のクマがサケをくわえた、荒々しい姿を思い浮かべる人も多いだろう。

   しかし、ツイッター上では近頃、函館空港(北海道函館市)の売店で売られている「木彫りの熊」が「独特な存在感」を放っていると注目を集めている。

函館空港限定の独特な「木彫りの熊」(画像はネオジンベエザメ@reirei9412さん提供)
函館空港限定の独特な「木彫りの熊」(画像はネオジンベエザメ@reirei9412さん提供)
「函と館」で販売している木彫りの動物シリーズ(画像は函と館公式サイトより)
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見た目はほぼ「木片」

   うわさの「木彫りの熊」は、函館空港内の売店「函と館(はことたて)」にある。写真を見ると、ゴツゴツとしたいでたちはクマというよりほぼ「木片」に近い。

   毛並みはクマのようなリアルさはなく、茶色い木目があらわになっている。目はつぶらな黒目で、サケもくわえていない。ちょこんと突き出た耳やお尻は丸みがあり、なんともいえない愛らしさを感じさせる。

   ツイッターではその図体を見て「私の知ってる木彫りの熊と違うw」「かくかくなのに何故かぷりぷりのお尻に見えました」と独特な魅力に憑りつかれるユーザーが続出。中には、

「OH MY GOOOOOD(なんてこった!)」
「Loaf of bear(熊の塊だ!)」

など、海外在住とみられるユーザーからも英語で感想が寄せられていた。

ツイッター注目で売れ行き1.5倍に

   J-CASTトレンドは、「函と館」を手がける函館空港ビルデングの担当者を20年1月7日に取材した。

   担当者によれば、商品は「木彫りの熊」発祥の地とされる北海道八雲町で伝わる彫り方「面彫り」で作られたものだという。「面彫り」は木の素材を生かし、粗めに木を削ることで、ずんぐりとした独特な形の熊に仕上げる技法だ。

   「函と館」は函館市や八雲町のある道南地域(北海道南部)の魅力発信をコンセプトに掲げるショップ。「木彫りの熊」で有名な八雲町の魅力を伝える上で、

「今の世の中にフィットする、置きやすく親しみやすいようなデザインに変え、新しい木彫りの熊を開発しました」

と担当者は語った。

   この「木彫りの熊」は2020年1月6日前後にツイッターで注目を浴びたが、担当者によればその後、通常の1.5倍程度の売れ行きがあったという。さらに、1月7日の取材時点では「このままのペースで行くと欠品になる可能性もある」と説明。売り切れた場合は、1月中の次回入荷まで待つ必要があるという。

   また、クマ以外にも「面彫り」で作られたキタキツネ、エゾフクロウ、シマリス、エゾユキウサギの木彫りがあり、各1300円(税抜)で購入できる。

   いずれも函館空港以外の売店では販売していないが、メールで問い合わせれば通信販売での購入も可能だ。

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