昼間から居酒屋で大激闘 企業アカウント対抗ミニ四駆大会「つぼ八カップ」

   地域・業種の垣根を超え、27の企業や店舗が「ミニ四駆」を通じて「ガチンコバトル」を繰り広げた。居酒屋チェーン店・つぼ八(札幌市西区)が2019年11月21日に東京・銀座の「北海道の恵み・つぼ八銀座店」で開催した、企業アカウント対抗ミニ四駆大会・第2回「つぼ八カップ」だ。

   ミニ四駆とは、タミヤ(静岡市駿河区)が販売している小型の動力付き自動車模型。つぼ八は今年3月12日にも「つぼ八杯(カップ)」を開催し、企業公式ツイッター担当者22人が参戦している。

金沢からはるばる駆け付け、法被を羽織って参戦していた滝亭が総合優勝
カメラで全体を収めるのが難しいほど大きな、約75メートルのコース
難関のザンギマウンテン
(左から)決勝進出者の文房堂、ミニ四駆超速グランプリ【公式】、滝亭担当者
第1回つぼ八杯でもMCを務めたシンガーソングライター・鼻毛の森さん(左)、タミヤ主催のミニ四駆大会でも実況を行うMCガッツさん(右)がMCとして場を盛り上げた
第二回つぼ八カップのレース結果
コンクールデレガンスの様子
コンクールデレガンス優勝者のドン・キホーテ
ドン・キホーテのマシン「驚安?ドンペン号」
滝亭担当者とマシン「宝生の滝亭」
Read more...

超難関「ザンギマウンテン」を攻略せよ

   記者が会場に入ると、まず立ち込める熱気に驚かされた。既にトーナメント1回戦と2回戦が終わって、決勝進出者が出揃うところだった。

   店舗中央に設置された約75メートルのコースはタミヤが考案したもの。カメラで全体を収めるのが難しいほど大きく、起伏や蛇行が激しい。「ポテサラターン」、「いくらコーナー」など、つぼ八のメニューをモチーフにした難関が各所にあるのが特徴で、中でも参加者を苦しめたのが、つぼ八の定番メニュー「ザンギ」の名が付いた「ザンギマウンテン(1皿目)」と、その「おかわり」。コース中央に八の字にまたがる二つの「山」だ。

   波打つコースを上ってすぐに下らなくてはならないのだが、上りで速度が出過ぎると頂上でマシンが勢いよく飛び出してしまい、写真3手前にある「ザンギマウンテン(1皿目)」下をくぐれず、コースアウトするケースが珍しくない。タミヤの広報社員はこう語る。

「第1回つぼ八杯でも登場し、参加者を悩ませたザンギマウンテンをボリュームアップさせた形。難易度『倍増』です。マシンを軽くしすぎるとコースアウトする恐れがあり、重くし過ぎると速度が出ずに競り負けるので、絶妙なバランスに調整する必要があります。2つの山を安定して乗り越えられるかどうかがレース攻略のカギです」

「とにかく完走率を高めた」マシンが総合優勝

   決勝は石川・金沢の温泉旅館「川端の湯宿滝亭(以下、滝亭)」、老舗画材店・文房堂(東京都千代田区)、スマートフォン向けゲームアプリアカウント「ミニ四駆超速グランプリ【公式】」の3人で競った。参加者が固唾を飲んで見守るなかスタートしたレースは、開始間もなく「ミニ四駆超速グランプリ【公式】」のマシンがブレーキの効きすぎで詰まってしまい、滝亭と文房堂の一騎打ちに。両者ともコースアウトせず最後まで走り抜けたが、スピードで勝った滝亭に軍配が上がった。

   本大会ではレース部門だけでなく、マシンの見た目やアイデアを競う「コンクールデレガンス(以下、コンデレ)」も行われた。優勝はディスカウント店大手のドン・キホーテのマシン「驚安☽ドンペン号」。同社担当者によると、見どころは運転席に鎮座するマスコットキャラクターの「ドンペン」だ。

「このドンペンがきちんとはまるかどうかを最も重視してマシンを選びました。会心のはまり具合に満足しています! ツイッターで写真を投稿したところフォロワーにも好評で、『ほしい』という声をいくつか頂戴しているので、いつかタミヤと連携してドンペンモデルのミニ四駆を形にできたらいいなと考えています(笑)」

   レースとコンデレ2種目の合計得点によって「総合優勝者」に輝いたのは滝亭だ。マシンはフルカウルミニ四駆シリーズの「シャイニングスコーピオン」で、旅館を象徴する「敷地内を流れる滝」を表現したという。優勝直後の担当者を直撃すると、にこにこしながら喜びの胸中を明かしてくれた。

「ミニ四駆漫画『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』世代で、子どもの頃父親に手伝ってもらってミニ四駆を組んで遊んでいました。ただここまで本格的に改造したのは初めて。とにかく完走率を高めようと、マシンを重くしたり、後輪のタイヤを飛びにくいものにしたり、重心が中心に来るようにしたり、色々と工夫を凝らしました。優勝できて感無量です」

注目情報

PR
追悼