夫婦で家事はどちらがやるべきか 共働き男女意識調査で7割が答えたのは
市場調査を行うゼネラルリサーチ(東京都渋谷区)は、共働きで配偶者と家事を分担している20~50代の男女を対象に家事に関するアンケート調査を実施し、2019年10月30日に結果を公開した。
調査では、気付いた人が家事をやればよいと考える人が多い一方で、「家事は女性がやるべき」という意見も一定数存在することがわかった。
そこに暮らす「当事者」として当然の家事を
有効回答は1102人(男性553人、女性549人)から得た。
最初の設問は、「どの家事を担当しているか」。
男性は「ゴミ出し」(72.5%)の割合が最も多く、「風呂掃除」(67.5%)、「洗濯」(39.6%)「料理」(22.2%)、「家計管理」(26.2%)と続く。
女性は「料理」(77.1%)、「洗濯」(75.6%)、「家計管理」(59.9%)、「風呂掃除」(47.9%)、「ゴミ出し」(42.8%)の順だ。
ゼネラルリサーチは、体力が必要な仕事は男性、細やかな配慮が必要な作業は女性が担当する傾向があると分析している。
次に「夫婦で行っている家事分担の割合」を調べた。男性は「3割の家事を自分が担当」(48.8%)、女性は「7割の家事を自分が担当」(46.5%)が最も多く、家事分担の割合に男女の認識の差はあまりないようだ。
最後に「家事はだれがやるべきか」。これには、男女共に7割以上が「気づいた人がやればよい」と回答した。
一方で、「パートナー」「自分」の回答には男女差が見られた。
男性は13.2%が「パートナー」、2.4%が「自分」なのに対し、女性は2.3%が「パートナー」、11.3%が「自分」と対照的だ。
この結果に基づいてゼネラルリサーチは、男性にも女性にも「家事は女性がやるべき」という意見を持つ人が一定数存在していると解釈している。
パートナーが家事をするべきと考える男性、自分が家事をするべきと考える女性に、その理由を質問すると、男性では「パートナーの方が時間があるから」「女性の方が丁寧だから」「仕事で忙しいから」、女性では「自分でやった方が早いし段取り良くできるから」「時間的に家事ができるのが自分しかいないから」「自分のやり方にこだわりがあるから」などの意見が目立つ結果となったという。
ゼネラルリサーチは「家事は女性がやるもの」という意見を古い考え方だと感じる人は少なくないと指摘しつつ、調査の結果から、「それぞれの適性によって仕事と家事を納得して分担する」という家庭の形もあるとする。
家事を分担する際には、お互いを理解して歩み寄ることと、家事を「手伝う」のではなく、当事者意識を持ち「そこで暮らすものとして当然行うべきことをする」のが重要だと結論付けた。