AIで磨き残しを改善 電動歯ブラシ「ジーニアスX」
プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(P&G)の小型家電ブランド「ブラウン」は、AI(人工知能)を初搭載した電動歯ブラシ、ブラウン オーラルB「ジーニアスX」を2019年10月下旬から発売する。
AIによるブラッシング認知機能により、歯垢が溜まる原因となる「磨き残し」や「磨きの偏り」を改善する。
アプリで「磨いた箇所」を認識
「ブラウン オーラルB」は、世界の医療技術を評価する第三者機関「コクラン・コラボレーション」(本部:英国)が、数ある電動歯ブラシの中で「歯垢除去」と「歯肉炎の減少」において、手磨きよりも高い効果があると評価されているシリーズだ。
「ブラウン オーラルB」シリーズの新製品「ジーニアスX」にはブランド初の「人工知能ブラッシング機能」を搭載。ブラシ内のセンサーが持ち手の速さや角度を検知するとともに、数千人分のブラッシングデータを学習したAIが、連動するスマートフォン(スマホ)アプリ「オーラルBアプリ」を通じ、口の中の磨いている箇所をガイドする。歯磨き中は歯のイメージ画像がアプリに映り、磨いていない箇所は青く、磨き終えた箇所は白く表示され、「磨き残し」や「磨きの偏り」の改善につながる。
歯ブラシそのものの機能面では、丸型ブラシが歯の1本1本を包み込み高速回転するため、水に溶けにくい歯垢をこすり取る。歯ぐきのキワにもブラシが届き、P&Gの調査によれば手磨きの場合と比べ「歯垢除去率」が99.7%アップするという。
価格はオープン。
歯と歯の隙間にもブラシが届く
普段は一般的な歯ブラシを使う記者が製品を試した。はじめは電動歯ブラシ独特の振動が不慣れだったが、これまで「磨きにくさ」を感じていた歯と歯の隙間にもブラシが届き、一般的な歯ブラシに比べてきめ細やかな歯磨きが出来ることを実感する。
次に、アプリを起動したスマホを片手に、普段の歯ブラシのようにゴシゴシと磨いてみたが、アプリの中の歯の色が変わる気配はない。製品の説明書を見ると「正しいブラッシング」方法として、歯の内側、外側、上面を10秒ずつなぞることが推奨されていた。実践すると、無反応だったアプリ内の歯は次第に白く光るようになった。
歯を全体的に磨き終え、舌の先で歯の表面をなぞると、まるで歯医者に通った後のようにツルツルで、歯の隅々まで歯垢が落ちている実感がわいた。
歯磨き後はアプリにブラッシング時間の長さや、ブラッシング達成度などが表示され、次回以降の歯磨きで改善すべき点を教えてくれる。