「十二国記」18年ぶり新作発売日に台風19号直撃か ファンが連想するあのコト
大型で猛烈な台風19号が日本列島に近づいている。非常に強い勢力を維持したまま2019年10月12日から13日にかけて本州にかなり接近する見込みで、上陸の可能性もあり、広い範囲で暴風や大雨が予想される。
実は12日は、ファンタジー小説シリーズ「十二国記」の新刊の発売日。ファンの間では、作品と絡めて台風の「正体」に関するある説がささやかれている。
作品読む時間確保のため有給休暇とる人も
「十二国記」は小説家・小野不由美さんによるシリーズ作だ。日本と、12の国からなる「十二国」の世界を舞台に繰り広げられるファンタジーで、これまでに7作の長編と2冊の短編集が出版され、累計発行部数は1000万部を突破している。2002年にはNHKでアニメ化された。
最新作「白銀の墟 玄の月(しろがねのおか・くろのつき)」(全4巻で、1~2巻が10月12日、3~4巻は11月9日発売)は、2001年に出版された「黄昏の岸 暁の天(たそがれのきし・あかつきのそら)」に続く長編で、長く行方知れずになっている「戴国」の王を捜す旅を描く。
実に18年ぶりの続編ということで、読者の期待は大いに高まっている。ツイッターでは、作品を読む時間を確保したいファンが、「18年間行方がわからなくなっていた人と会うため」と有給休暇をとったエピソードが2万以上のリツイート、十二国記のために有休を申請した人が社内に3人いるとの投稿も1万を超えるリツイートで話題になっている。
そこに台風19号の発生だ。発売日に本州を直撃するかもしれないとわかると、「雨風の中本屋まで行けるのか!?その前に本屋に十二国記は入荷されるのか!?」「十二国記の新刊をAmazonで予約してたんだけど......台風だし、もしかして土曜日に届かないのでは......」など、当日に入手できるか不安に思う声が噴出した。
何度も描かれている嵐のような天災
しかし、ファンの中にはこの台風と作品を関連づける人もいるようだ。
「十二国記が発売されるから蝕が近づいているんだよと言われると確かに納得するものがある」
「十二国記の新刊発売日にめちゃくちゃ台風直撃予想なんだけど、もしやこれは台風じゃなくて蝕なのでは......」
「蝕ならしょうがないかもしれない...。でも千葉県方面にいくのはお考え直し下さい」
こうしたツイートに出てくる「蝕」とは、シリーズの中で何度も描かれている嵐のような天災だ。
作中に登場する十二国の王や麒麟という存在は蝕を意図的に起こして、本来は交わらない2つの世界を行き来することができる。王が蝕を起こすと両方の世界で嵐が起こるため、新作で戴王の再登場を期待するファンは、「王のお出ましだ」と思わずにはいられないようだ。