スマホ決済、ほしいのは「ポイント還元」「残高確認機能」...調査で浮き彫り
支払いの際、現金の代わりにスマホを利用する「スマホ決済」。現在の利用者割合や利用するメリットはどのようで、今後はどんな機能の搭載が期待されているのか。
マーケティングリサーチ会社のアスマーク(東京都渋谷区)が2019年8月20日に結果を公表した「スマホ決済に関する意識調査」から実態が明らかになった。
利用のきっかけはキャンペーンやポイント、でも継続のカギは
まず全国の20代~60代男女1万人を対象に「スマホ決済の利用状況」を尋ねた。「現在、利用している」と答えたのは31.9%で、約3人に1人の割合だ。このうち、性別でみると男性(57.6%)、女性(42.4%)で、年代別では40代(26.1%)、30代(22.8%)、20代(19.6%)となっている。
「スマホ決済を現在利用しており、利用頻度が月1回以上」の1000人に利用を始めた理由を聞くと、最も多かった回答は「キャンペーンをやっていたから(29.8%)」だった。以降は「ポイントやマイルが貯まりやすいから(15.8%)」、「すぐに残高を確認できて、お金の使い過ぎの心配がないから(9.3%)」と続く。
なぜスマホ決済の利用を現在も続けているのか、理由を調べた。回答の多かった順に「ポイントやマイルが貯まりやすいから(25.6%)」、「キャンペーンで獲得したポイントが残っているから(13.0%)」、「すぐに残高確認ができて、お金の使い過ぎの心配がないから(11.1%)」だ。アスマークはこれまでの回答結果から以下のように分析している。
「スマホ決済を利用するに至ったきっかけは『キャンペーン』や『ポイント・マイル』という結果だったが、一方で利用の"継続"には 『ポイント・マイル』以外に、『すぐに残高確認できてお金の使いすぎの心配がない』などの『お金の管理ができることが重要』という実態が見て取れる」
スマホ決済利用者、支払いの際「残高を意識するように」
スマホ決済の利用を始めてから、生活に変化はあったのか。特に多かった回答は「日々の買い物や支払いが便利になった(78.3%)」や、「お得に生活できるようになった(70.1%)」など。「残高を意識して支払いをするようになった(60.6%)」という声も多数寄せられている。特に、男性20代では「残高を意識して支払いをするようになった(71.0%)」、「お金の管理がしやすくなった(70.0%)」と、全体よりも高い割合を占める結果に。
最後に「スマホ決済に搭載してほしい機能」について(複数選択可)。唯一50%を上回ったのが「ポイント還元(58.0%)」だ。2位以降は40%台に固まっており、「残高確認ができる機能(43.8%)」、「利用履歴が確認できる機能(41.1%)」、「今月、どこでいくら使ったかが一覧できる機能 (40.0%) 」となっている。アスマークは、
「10 月に迫る消費増税を前に"支出"への意識が高まることも予想される今、スマホ決済において『残高確認』等、『お金の管理が便利にできる機能』が選ばれるポイントの一つになると言えそう」
と結んでいる。