着用しないと交通事故で致死率増加 チャイルドシートの選び方と装着方法を再点検
夏はレジャーで海や山へ出かけたり、お盆で帰省したりと車での遠出が増える季節だ。ベビーカーをはじめ、育児用品の製造販売を手掛けるアップリカ・チルドレンズプロダクツ(大阪市)は痛ましい交通事故から赤ちゃんを守るため、チャイルドシートに関する啓発を行っている。
2019年8月7日付の発表資料で同社が挙げた、警視庁「チャイルドシート使用有無別交通事故関連統計」(2016年)によると、6歳未満の幼児がチャイルドシートを着用せず事故に遭った場合の致死率は、着用していた場合と比較して約11倍にもなるという。
赤ちゃんの発育に合わせて安全性の高い製品選びを
アップリカ・チルドレンズプロダクツはチャイルドシートの選び方、正しい取り付け方法、赤ちゃんへの着用の仕方について解説している。
まず取り付け方法。チャイルドシートには(1) ISOFIX (アイソフィックス)固定タイプ、(2) シートベルト固定タイプ、の2種類がある。(1)はシートベルトを使わず、ISOFIXバーとコネクターで確実・簡単に取り付け可能だ。12年7月以降に販売された全ての新車には ISOFIXバーの設置が義務づけられている。(2)はシートベルトを使用して固定するため、幅広い車種に対応できる。だが装着方法がやや複雑で、誤着用が多くみられるので、購入前に必ず車との適合を確認し、取り扱い説明書をよく読んで取り付けることが大切だ。
正しい装着方法については、発表資料内のチェックリストで紹介されている。以下の内容だ。
(1) チャイルドシートがぐらつかないか
(2) ハーネスをしっかり締めているか。ベストは子どもの鎖骨と肩ハーネスとの間に指1本分入る程度の締め具合。
(3) 肩とハーネスはフィットしているか。肩ハーネスの位置は子どもの肩から遠い位置で使用しない。
チャイルドシートの選び方のポイントは2点ある。第一に「体型や身長に合わせる」ことだ。チャイルドシートには赤ちゃんの体重・発育段階に合わせた4タイプがあり、赤ちゃんの発育に合わせて適切なものを選ぶことが重要になる。なお、自動車のシートベルトは一般的に身長140センチ以上を目安として設計されているため、身長が140センチに達するまではジュニアシート使用が推奨される。
第二のポイントは「安全性」。国土交通省の調査によると、一部の通販チャイルドシートの中には安全基準を満たしていないものが存在するという。そのため、安全基準をクリアしているかの確認が大切だ。さらに欧州発祥の、チャイルドシートに関する新しい安全規則「R129」に適合したチャイルドシートであれば、安全度はより高まる。
アップリカ・チルドレンズプロダクツは「R129」適合のチャイルドシートを販売中だ。両サイドには頑丈なプロテクターの「サイドシールド」と、ヘルメットのような構造の「全身マモールクッション」装備で、赤ちゃんを全方位から守る。