東海オンエア・りょう「銀メダル」手にニッコリ 朝原宣治、前園真聖「五輪秘話」を大公開
2020年の東京五輪開幕まで1年ほどに迫った2019年7月13日、北京五輪男子陸上400メートルリレー銀メダリスト・朝原宣治さん、アトランタ五輪男子サッカーで強豪ブラジルを下した前園真聖さんを迎えてのトークイベントが「パナソニックセンター東京」(東京都江東区)で行われた。
イベントにはユーチューバー「東海オンエア」のりょうさん、「水溜りボンド」のカンタさんとトミーさん、「北の打ち師達」のふぇるとさんが参加。大勢の若い女性ファンが詰めかけるなか、スポーツトークで会場をわかせた。
朝原さん「バトン放り投げ」の瞬間は
朝原さんはこの日、2008年の北京五輪で手にした銀メダルを持参。「当時、銅メダルだったんですよ。それが最近、銀メダルに変わりまして」とおどけた。実は金メダルだったジャマイカの選手のひとりがドーピングで失格となり、繰り上がったのだ。メダルを手渡されたトミーさんは、「(大切なメダルのために)マイク捨てようかと一瞬思いました」とヒヤヒヤ。りょうさんは朝原さんに促されてメダルを首にかけ、満面の笑みを浮かべた。
大型スクリーンでは、北京五輪で朝原さんらが激走した映像が流れ、参加者の拍手に包まれた。有名なレース後の「バトン放り投げ」については、電光掲示板でメダル確定が表示され「夢がかなった瞬間なので、ワケわからなくなり...あんなに興奮することはもうないでしょうね」と朝原さん。レース前夜は極限の緊張状態だったが、同じく北京五輪に男子ハードルで出場していた為末大さんが「明日、君たちは歴史を変えるヒーローになるね」とわざわざ言いに来て、かえって緊張がほぐれたとのエピソードも明かした。
前園さんは、1996年のアトランタ五輪でブラジルを破った「マイアミの奇跡」を振り返った。実力では数段上のブラジル相手にどう戦うか、当時はあまり行われていなかった相手チームの映像分析を中心に2週間ほどかけて研究したという。チームメートの間では意見や主張が飛び交い、ぶつかることもあったが、すべてはチーム力アップのため。ピッチに入れば全員が団結して「勝利」という目標に向かっていったと語った。
前園さんが東京五輪世代にエール
2020年の東京パラリンピック種目「5人制サッカー(ブラインドサッカー)」。前園さんは以前、練習体験していた。4人のフィールドプレーヤーが目隠しを着用し、1人のキーパーが守るゴールを目指す競技だ。相手ゴールの裏に立つ「ガイド」がプレーヤーに、声や音でゴールまでの距離や角度といった情報を伝える。ボールは転がると音がする仕掛けが施されている。前園さんは練習で、「パスをもらって止めるだけでも大変。試合で相手がいて、ドリブルしたり味方にパスしたり......視覚が遮断されるなかでボールが扱えるのは、サッカーをやっていた自分としては驚きでした」と、5人制サッカーの選手を称えた。
来年の東京五輪・パラリンピックに向け、朝原さんは「今、選手たちは本当に大変。地元の開催で期待も大きい」と思いやった。前園さんは「(期待を)プレッシャーに感じると良い成績を出せないでしょう。逆にやりがいを感じて、ホームで力を出せる選手が活躍できるのでは」とエールを送った。【特集・目指せ!東京2020】