■ダービー「カス丸の競馬GⅠ大予想」
サートゥルナーリアは鉄壁なのか
カス丸 はーい、ぼくカス丸きゃすう。ついに今週は、競馬の祭典「日本ダービー」(2019年5月26日、東京競馬場、芝2400メートル)だじぇい。去年は16番人気が3着に飛び込んできて、3連単285万円という大荒れだったじぇい。でも、今年はサートゥルナーリア1強か、ヴェロックス、ダノンキングリーを含めて3強、なんて言われて、荒れそうもないきゃすう。穴狙いのカスヨ姉さんは出番がないじぇい。
ダービーもレコード決着?!
カスヨ そうねえ、なんだかカタく収まりそうなのよね。3強は皐月賞の1~3着でしょ。4着だったアドマイヤマーズがGI・NHKマイルカップを勝ったものだから、もうこの3頭を超えるような馬は他には見当たらない、なんてふうな見方がますます強まってしまったのね。わたしの本命◎も3強の一角、ダノンキングリーなのよね。まあ、仕方ないわね。この馬は2月のGIII・共同通信杯(1800メートル)で優勝してるから東京競馬場は得意。しかもこの時の上がり3ハロン(最後の600メートル)が32秒台と、このメンバーでは一番いいタイムを持っているわね。先週のオークスもレコード決着というスピード競馬だったんだけど、同じ舞台のダービーはオークス以上に上がりタイムが速くなるのよ。ということは、最後の脚が速くないと勝てないってことね。しかも、毎週のようにレコードが出ている状態では、芝がよっぽど軽いのよ。だから重い馬場の得意な馬は、今年のダービーは出番がないわ。オークスでいえば、1、2着の父がディープインパクトだったんだけど、母系が両方ともストームキャット系。これは米国の血統でパワーとスピードを備えているのよね。つまり先週は血統で買えば当たったということなんだけど、ダノンキングリーはこの血統がドンピシャなのよ。皐月賞では3強はアタマ差、ハナ差でタイム差なし。つまりほとんど同着だったから、今度はダノンキングリーがダービーレコードで優勝するのは間違いないわ。鞍上の戸崎ちゃんもこのところ、調子がいいし、マイナス点はゼロ。しかも、4枠7番という絶好枠、隣の内側6番はサートゥルナーリアだから、出方を見ながら走れることも有利だわね。
カス丸 爺はやっぱり「1強」のサートゥルナーリアが本命だよ。
ガジュマル爺 皐月賞がほとんど同着だったというても、一番余裕があったのはサートゥルナーリアじゃ。ゴールが100メートル先じゃったら、もっと差がついたはずじゃ。そのくらい、この馬はまだまだ本気で走ってないということじゃ。ダービーはとにかくディープインパクトの子か、キングカメハメハの子が強いんじゃ。去年優勝したワグネリアンは父ディープ、母の父がキンカメじゃ。両方が合わさっとる。2年前はキンカメの子レイデオロが優勝。その前はディープのマカヒキ、その前はキンカメのドゥラメンテじゃ。これでいくとキンカメの子が優勝する番じゃが、今年はキンカメの子、ロードカナロアの子サートゥルナーリアが勝つんじゃ。ロードカナロアだから距離が長すぎるとかいう声があるが、同じ父親のアーモンドアイが同じ舞台のジャパンカップを去年勝ったのを見ておらんのか、と言いたいくらいじゃ。ロードカナロアの先にはキンカメがいるということじゃ。しかも母親はシーザリオ。この馬はこれも同じ舞台のオークスを勝ち、さらに米国のオークスまで勝っておる。その父は、これまたジャパンカップを勝ったことがあるスペシャルウィークじゃから、東京は得意。これ以上の血統はないじゃろ。唯一の不安は騎手の乗り替わりじゃが、いまや絶好調のダミアン・レーンじゃから大丈夫。レコードで勝つのはこっちじゃ。
カス丸 3強といっても、ヴェロックスは対抗○にもなってないのはなんで?東京が合わないからきゃすう?
穴馬の出番はあるのか
カスヨ 爺は押さえ△だけど、わたしは単穴▲よ。かつての世界ランキング1位、ジャスタウェイの初年度の子どもね。ジャスタウェイは安田記念や秋の天皇賞といったGIを勝ったんだけど、距離が1600~2000メートルね。まあ、ジャパンカップでも2着になっているから距離は大丈夫かなと思うんだけど。それより気になるのは、去年11月のGIII・東京スポーツ2歳ステークス(東京、1800メートル)で4着だったことね。タイム差なしの4着だったんだけど、左回りがどうなのか、ということなのよね。父親と似てないのかしらね。まあ、その後のレースから鞍上が川田ちゃんに替わって1着、1着、2着と来てるから大丈夫かなとは思うんだけどね。それと今回は外枠、7枠13番に入ってしまったってことね。ダノンキングリーのようなキレ脚があるわけじゃないから、サートゥルナーリアよりも先に直線に出て粘り込むという作戦になると思うんだけど、内枠だったらよかったのに、この点も若干不安ね。それにしても調教はバンバンやってる感じね。まあ、皐月賞で最後の直線、サートゥルナーリアにぶつけられても抜き返そうとする根性のある馬だから強いとは思うんだけど、優勝はどうかしら。
カス丸 で、対抗○はロジャーバローズだよ。
カスヨ まずはディープ産駒であることね。それとトライアル→皐月賞といった王道路線とは別路線を進んできたということね。人気のメンバーとは初顔合わせね。皐月賞で負けた馬たちには、この3頭に勝つのはまあムリでしょ。だから別路線のイキのいい馬がロジャーってことね。これまで2000メートル戦を中心に5戦。1度使った1800メートルだけ7着だったけど、残る4戦はいずれもすべて連対したわ。それにダービーの1枠1番は成績がいいのよ。母系はダンチヒ系だから3年前に2着だったサトノダイヤモンドと似た血統よ。期待が持てるわ。
ガジュマル爺 ディープといえば、わしはサトノルークスじゃな。デビュー戦は2着じゃったが、その後3連勝しとる。2200メートルも勝っておるし、距離も不安なしじゃ。2枠4番というのもいい枠じゃ。GIに強い池添騎手というのもいい。一発があるとすれば、この馬じゃろ。それにカス丸、そもそも3強じゃない。1強じゃ。だからヒモ(相手)は荒れる。皐月賞の1~3着馬で決まるわけないじゃろ。
カス丸 でも、その3強を崩すとしたら、どういうのがいるの? それとも今回はいないきゃすう?
ガジュマル爺 わしの単穴▲はエメラルファイト。2歳チャンピオンを決める去年の朝日杯フューチュリティステークス(阪神、1600メートル)では6着じゃったが、今年になって連勝中。力をつけておる。2枠3番と枠も最高じゃ。あとはアドマイヤジャスタじゃな。さっきのヴェロックスと同じジャスタウェイの子じゃ。昨年暮れのGI・ホープフルステークスでサートゥルナーリアの2着になったし、いつもレースは堅実じゃ。比較的長くいい脚を使えるし、ローテーションもいい。半兄に2013年のGIII・ダイヤモンドS(東京、3400メートル)を勝ち、GII・アルゼンチン共和国杯(東京、2500メートル)2着、ジャパンカップ4着などがあるアドマイヤラクティがおる。大一番でのミルコ・デムーロ騎手の手腕にも期待できるわい。それとキンカメの子、レッドジェニアルじゃな。これも別路線組というやつで、前走はGII・京都新聞杯(京都、2200メートル)を優勝しとる。末脚がきれるタイプじゃから要注意じゃ。
カスヨ わたしはなんといっても青葉賞組よ。同じ舞台を走っているのは、このレースに出た馬しかいないのよね。青葉賞組はダービーで勝ててないけど、馬券になった馬はたくさんいるのよ。私が推すのは2着になったランフォザローゼスね。血統は去年勝ったワグネリアンと反対なんだけど、父キンカメ、母の父がディープなのよ。デビューしてから4戦して全部連対よ。相手なりに走るタイプということで、こういうのが思わぬ結果を出したりするわ。それとニシノデイジーね。皐月賞では大敗しちゃったけど、東スポ2歳Sではヴェロックスに勝っているわ。すでに7戦もしてるんだけど、左回りはこの時だけ。きっと東京競馬場があってるのよ。デビュー時の勢いが発揮できたら怖いわよ。
カス丸 ふー、でも「3強」が強そうだぜ。皐月賞で本命◎にした根性があるヴェロックスで行くじぇい。当てるきゃすう。