「共働き世帯」家事分担の実態明らかに 「誰かに任せたい家事」トップ3は
給湯器など住宅設備メーカーのノーリツ(神戸市)は、「共働き世帯」について「家事シェア」(家事の分担)の実態や意識を探る調査を実施し、2019年4月5日に結果を公表した。
内閣府の「男女共同参画白書(2018年版)」によると、共働き世帯は1188万世帯となっている。
女性4割強「おふろ掃除」「食後の洗いもの」を任せたい
有効回答は、一都三県(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)および愛知県と京阪神(京都府・大阪府・兵庫県)在住の共働き世帯で、25~49歳の子どもを持つ男女404人(男性219人、女性185人)から得た。
まず、普段の生活の中で誰が「おふろ掃除」を行っているかを調べた。男性(夫)全体では、約半数の51.1%が「自分」と回答している。ただ25~34歳の「ミレニアル世代」の男性に絞って結果を見ると、「自分」と答えたのは61.0%と、男性全体よりも約10ポイント高い。一方、45~49歳の男性は「自分」と答えたのが36.4%に留まった。
同様に、普段誰が「調理」を行っているか。男性は25歳~34歳のミレニアル世代だと「自分」と答えた人が27.7%と約3割にのぼったが、45~49歳になると「自分」が行っているという人はわずか4.5%だ。また女性(妻)は全年代通じて「自分が調理している」という回答がトップで、約9割。ノーリツは「共働きでも、調理に関しては女性が担っている状況が浮き彫りになった」と発表資料で分析している。
続いて「普段の家事で誰かに任せたいと思うもの」について(複数回答可)。女性のトップ回答は「おふろ掃除」と「食後の洗いもの」で、それぞれ43.2%だった。次点が「調理(40.0%)」だ。また男性のトップ3は「調理(43.8%)」、「部屋の掃除(35.2%)」、「食後の洗いもの(31.5%)」だった。
共働き世帯のスマート家電使用率、若いほど高い
家事負担を軽減するためにIoT(モノのインターネット)家電や食器洗い機、掃除ロボットなどのスマート家電を利用している人はどのくらいいるのか、年代別に調査した。結果は「25~29歳(33.3%)」が最も多く、2位は「30~34歳(30.8%)」だった。なお、年代が上がるほど利用率は下がる傾向で、「45~49歳」は6.3%に留まっている。また、現在使われているIoT家電のトップ3は、音声で家電を操作できる「スマートスピーカー」、「エアコン」、「テレビ」という結果だ。
これを受け調査では、スマートスピーカーをどんな家事に活用したいか質問している(複数回答可)。男性で特に多かった回答は「カーテンや照明、エアコンなどのスイッチ操作(48.9%)」、「床などの掃除(44.7%)」、「おふろのお湯はり(42.0%)」だ。女性も同様に「床などの掃除(49.2%)」、「スイッチ操作(43.2%)」が票を集めたほか、「おふろのお湯はり(40.5%)」や「おふろの浴槽掃除(38.4%)」も多く挙がったことから、ノーリツは「女性のほうが『掃除』に期待が高いことがうかがえた」とまとめている。