化粧がちょっと苦手な女子学生に ネパールの女の子がメイクを考案
日本の女子大学生が、ネパールの女の子が考えたメイクを体験するイベント「世界とつながるメイクスタジオByインテグレートGlobal Sisters Project」が、2018年12月16日に立正大学品川キャンパス(東京都品川区)で開催された。
メイクを担当したのは資生堂のメイクアップアーティスト・中山夏子さん。学生には、「ネパールの女の子が考えたメイク」とは事前に知らされていない。完成後にネパールの女の子からのビデオメッセージを見た学生は、驚きながらも笑顔を浮かべていた。
「大人っぽい感じに」とリクエストしたら...
「世界とつながるメイクスタジオ」は、資生堂のコスメブランド「インテグレート」が2016年11月から行っている「Global Sisters Project」の一環として開催された。このプロジェクトは、発展途上国の女の子たちにメイクアップレッスンを提供することで、性暴力・ジェンダー・避妊などの知識を教える「S(セクシュアル)R(リプロダクティブ)H(ヘルス)R(ライツ)=性と生殖に関する健康と権利」の授業参加のきっかけを作る取り組みだ。
今回のイベントでは、メイクを体験する学生に事前アンケートを実施。ネパールの女の子はその結果や学生の写真を基に、メイクを考えた。J-CASTトレンドは、武蔵野大学4年の田村帆菜実さんがメイクされる様子を取材した。
「お化粧するのは嫌いじゃないんですけど、あんまり上手じゃないので...」と話す田村さんは、来春社会人になることもあって「大人っぽい感じにしたい」とリクエスト。メイク中は、中山さんのアドバイスに真剣に耳を傾けていた。
鏡に映し出されたメッセージに驚き、喜ぶ
30分弱でメイクが完了すると、田村さんの目の前の鏡に文字が映し出された。ネパールのプスパさんからのビデオメッセージだ。プスパさんは田村さんの写真を見たといい、「明るい色、オレンジとかが似合う」とコメント。メイク中、中山さんは「オレンジ似合いますね」と田村さんに声をかけていたが、実はプスパさん考案のメイクだったのだ。
また、田村さんが「女の子に生まれて良かったか」という質問に「いいえ」と答えたことに対し、プスパさんは「私は、女性に生まれたことは幸せだと思っています。女性に生まれたことを悲しまないで!私たちはきっと、世界を変える機会を与えられたのだと思います」とコメントした。田村さんは、このサプライズに対して「すごくびっくりしましたし、嬉しかったです。もっと女性であることを楽しんでいこうと思いました」とニッコリ。またメイクについては、
「ビフォーアフターに驚きました、変わりすぎてて。ここまでのレベルは無理だと思うけど、日々のメイクの時間も、もっと楽しもうと思いました。」
と感想を述べた。「あんまり上手じゃない」と感じていたメイクに、前向きになったようだ。