デイヴィッド・フォスター来日ミニライブ カナダ大使公邸にあの名曲が響き渡った
カナダ出身の音楽家、デイヴィッド・フォスターさんが2018年11月29日、東京都港区の駐日カナダ大使公邸でトーク&ミニライブを行った。今年は日本とカナダが外交関係を樹立してから90年、また東京・南青山の「ブルーノート東京」が18年11月で30周年を迎えたことを記念してのイベントだ。
フォスターさんは、米歌手のホイットニー・ヒューストンさんが映画「ボディーガード」の主題歌としてカバーし有名になった「I will always love you」ほか、名曲をプロ歌手らと生演奏。招待客は力強い音色に聴き入った。
ホイットニー・ヒューストンを「一生忘れません」
フォスターさんは、11月30日から4日間「ブルーノート東京」30周年記念公演を行うために来日した。司会を務めたラジオDJのサッシャさんから紹介を受けて登場すると、「日本へは5年ぶり、6回目の来日」と話し、「紅葉を観るためだけに京都に行こうかと思っているが、時間があるかどうか」と多忙な様子がうかがえた。
ミニライブではフォスターさんのピアノ伴奏で、「I will always love you」を日本人歌手のRIRIさんが熱唱。細い体からは想像もつかないほどの声量で観客を圧倒し、間奏中にも拍手が巻き起こったほどだ。この曲を演目に選んだことにフォスターさんは、
「知らない人、好きじゃない人がいない世紀のヒットソングであり、また日本とカナダの愛、私とホイットニーの愛、RIRIとホイットニーの愛、それらをすべて表していると思ったからです」
と説明。またホイットニー・ヒューストンさんとの思い出に触れ、「彼女が最も勢いのあった時に一緒に仕事をしました。彼女との仕事は一生忘れません」とも語っていた。
会場となったメインダイニングルームには、記者が数えたところ100人ほどが集まった。部屋の中に入りきれず会場前の廊下から立ち見をする観客が数十人おり、曲間にフォスターさんが「何とか中に入っていただけないか」と配慮を見せる一幕もあった。
イベント終盤、フォスターさんの発案で急遽設けられた質問タイムでは、観客の女性が「そろそろクリスマスということで、サンタへのウィッシュリストは?」との問いを投げかけた。フォスターさんは「日本とカナダの友好を願う」と答え、ミニライブの最後に全員でクリスマスソングを歌おうと提案。観客たちはフォスターさんのピアノで「Silent Night(きよしこのよる)」を口ずさみ、楽しい夜はふけていった。