スキマスイッチが生み出す「泣ける世界」 美しい歌詞がスピーカーに浮かび上がる
歌詞がアートのように表示されるスピーカー「Lyric Speaker Canvas」の製品発表会が2018年11月15日、東京ミッドタウン日比谷(東京都千代田区)内の「Billboard cafe&dining」で行われた。
ゲストとして、音楽ユニット「スキマスイッチ」の大橋卓弥さんと常田真太郎さんが登場し、作詞のこだわりについて語った。
「映画を作る感覚によく似ている」
「Lyric Speaker Canvas」はモバイル端末から好きな音楽を再生すると、その楽曲の歌詞が前面のボードに浮かび上がり、背面のボードから音楽が響き渡る次世代型スピーカーだ。希望小売価格は税別16万5000円。
イベントの中で、スキマスイッチの楽曲は、作詞作曲を2人で協力していると話した大橋さん。作詞について「最近2人よくやっているのは、(曲の)主人公のディティールを作ること」だと明かした。
大橋「たとえば男性の主人公がいたらこの人は何歳くらいで、何の仕事で、結婚はしていないけれど彼女はいるとか、ペットを飼っているとか......。
歌詞に(その情報)は出てこないけれど、ディティールをつくることによって(主人公が)はっきり見えてくるところがあります」
常田「目をつぶってイメージして、その主人公が、カメラが、どう動いていくのか。映画を作る感覚によく似ていると歌詞を書く人は言いますが、(自分も)そう意識しています。その(各々が考えた)イメージを2人で擦り合わせます」
女性にとって理想の男性像
スキマスイッチの楽曲の男性像は、特に女性から支持を受けている。2018年9月30日に放送された音楽番組「関ジャム 完全燃SHOW」(テレビ朝日系)の企画「世間が選ぶ泣ける歌男女別ベスト10」で、女性の第2位に代表曲「奏」(2004年)がランクインした。
番組に出演していた作詞家の藤林聖子さんは、「女性が泣ける涙腺ポイント」として、曲の主人公に据えた男性が女性にとっての「理想の男性像=奏系男子」と解説した。こういう説明だ。
「自分が悲しい気持ちを押し殺して、ちゃんと(別れる)女の子を送り出して、その未来まで愛を送るよっている男子って、そこなしの愛情男子。すごく理想的な男子」