役はクールに、素顔は誠実な大人の魅力 女優・知英さんインタビュー
元KARAのメンバーで女優の知英(ジヨン)さん(24)が、日米合作映画「殺(や)る女」(2018年10月27日公開)で主演する。
スクリーンの中では寡黙な殺し屋を演じているが、J-CASTトレンドのインタビューに答えてくれた知英さん本人は、誠実で大人の魅力たっぷりの、それでいてキュートさも感じられる女性だった。
セリフが少ない役に「目や表情の動きを意識」
記者が知英さんに会うのは初めて。凛としたたたずまいで、記者の目をしっかりと見て挨拶してくれた。テレビで見ていたKARA時代は「可愛い末っ子キャラ」の印象だったが、実際に会うと「美しい大人のレディー」だ。この日は黒いドレス姿で、透明感のある肌を引き立てていた。
映画では、幼い頃に両親を殺害され、その犯人を捜すために「殺し屋」になった女・愛子の役。もの静かな場面と、銃声が鳴り響くバイオレンスシーンのメリハリが印象的だ。知英さんは愛子を演じるにあたって、「セリフが少ない役なので、(愛子が)今どんな感情なのかを考えながら、目や表情の動きを意識しました」と話した。
作品のなかで、アクションシーンがたびたび登場する。実は知英さん、映画「暗殺教室」(2015年)でも同様の役で、ハードなシーンをこなしていた。「殺る女」では「トレーニングなど特別な準備はしなかったです」と振り返るが、銃撃戦や格闘のシーンでは軽快な身のこなしをみせていた。銃を撃ち合う相手をまばたきせずに射抜く視線、男に馬乗りになって羽交い絞めにするシーンでは力強さ、冷徹さが伝わってきた。
映画の見どころを聞くと、映画の終盤の愛子が感情を爆発させるシーンを挙げた。無表情が多かった愛子はこのシーンで涙を流し、絶叫する。このシーンの演出は宮野ケイジ監督が撮影の中盤で変更したとして、「(自身の演技は)監督とよく相談しました」と話した。
挑戦してみたいのは「恋愛もの」
知英さんとのインタビューは、すべて日本語だ。記者が質問すると即答はせず、いったん「ん~」と考えてから、日本語で1つ1つ丁寧に答えてくれた。2010年に初来日、14年からは日本を中心に本格的に女優活動をスタートしており、日本語は完全にマスターしていると感じた。
過去の出演映画では、殺し屋以外にもOL、新体操選手と幅広い役を演じてきている知英さんに、今後挑戦してみたい役・作品を聞くと、
「あまりやったことがないので...恋愛もので」
と、ほほえんだ。
インタビュー中は終始真剣な表情だった知英さん。だが、写真撮影になると、周りの人を「ほっこり」させるような笑顔を見せてくれた。中でも印象的だったのは、「J-CASTニュース」のゆるキャラ「カス丸」とのツーショットを頼んだときだ。「ぬいぐるみに話しかけている感じで」とお願いすると、クスっと笑いがこぼれた。撮影中は目を細めていとおしそうに、カス丸を抱いたり頭をなでたりと可愛がってくれた。