「ゲーム機で音楽」10代で高い割合 調査で見えた世代間の違い
ゲーム機で音楽を聴き、スマートフォン(スマホ)を使ってゲームで遊ぶ――。最近はこのように、娯楽に使うデバイスを問わなくなってきた。
モバイル専門の調査会社MMD研究所と、音楽配信サイトを運営するレコチョク(東京・渋谷区)が共同で行った「音楽とゲーム機に関する調査」によって、15歳から59歳までの各年代が「どんなデバイスを持っているか」。また「どんなデバイスで音楽を聴いているか」、「ゲーム機に今後どんな機能を期待しているか」などが明らかになった。
小中学生は携帯電話よりゲーム機を所有
調査は15歳~59歳の男女2000人を対象にインターネットにて実施し、2018年10月2日に発表した。うち小学生の子を持つ親107人、中学生の子を持つ親107人に対しては、自身の状況と別に子どもの状況に関しても聴取している。
まず所有しているデバイスについての質問では、ゲーム機(据え置き型、ポータブル型、以下「ゲーム機」)の所有率は小学生~10代後半で6割以上に上った(複数回答可)。小中学生の携帯電話(スマートフォン、いわゆる「ガラケー」を合算)所有率を見ると小学生が35.5%、中学生が57.0%となっていることから、携帯電話よりもゲーム機の所有率が高いことがわかる。
一方、10代後半から50代までの携帯電話の所有率は、それぞれ90%台を維持。世代間で比較すると、小中学生の所有率が際立って低い結果となった。
「今後ゲーム機に求める機能」は?
「なんらかのデバイスで音楽を聴いている」と回答した15歳~59歳の男女1704人と小中学生151人を対象に、そのデバイスについて聞くと(複数回答可)、小学生は「ゲーム機」、中学生~30代は「スマートフォン」がそれぞれ最高値となった。中学生の場合「ゲーム機」で音楽を聴いている率は38.6%と、「スマートフォン(43.4%)」に次いで高い。
調査では、所有しているデバイスについて尋ねた際に「ゲーム機を持っている」と回答した15歳~59歳の男女812人と小中学生144人を対象に、「ゲーム機での音楽聴取」についても聞いた。「現在音楽を聴いている」と「過去音楽を聴いていた」を合わせた割合で最も多かった年代は、「10代後半」で60.1%。次いで「中学生」が53.2%、「小学生」が50.8%と、20代以上と比べて若年層の割合が高い。
また、同じ回答者を対象に「今後ゲーム機に求める機能」についても聞いた(複数回答可)。それぞれの年代における最多回答は「小学生」が「動画再生機能(30.8%)」、「中学生」が「音楽再生機能(26.6%)」、「10代後半」は「音楽再生機能」と「動画再生機能」が同率で41.4%、「20代」は「音楽再生機能(36.9%)」といった具合だ。ゲーム本来の遊び方というよりは、音楽や動画の再生デバイスとしての価値や機能の向上を求める意見が多い。