「甲子園 Heroes」5年ぶり復刊 表紙は金足農・吉田、「優勝校以外」起用は珍しい?

   夏の甲子園の激闘をまとめた週刊朝日増刊「甲子園 Heroes」(朝日新聞出版)が2018年8月25日、5年ぶりに復刊する。

   表紙を飾るのは準優勝の金足農業(秋田)のエース・吉田輝星投手。今大会計881球の熱闘で、甲子園を沸かした。だが、優勝校以外で表紙を飾るのは珍しいのではないか。過去に例があるのか探ってみた。

5年ぶりに復刊「甲子園 Heroes 2018」
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決勝戦は7ページにわたって特集

   増刊号では、史上初めて総入場者数100万人を突破した、第100回全国高等学校野球選手権記念大会の全55試合を、オールカラーで紹介する。金足農業と大阪桐蔭(北大阪)の決勝戦は7ページにわたって特集。史上最多となった56代表校の出場全選手の名簿と入場写真も掲載する。価格は1000円。

   大会は、大阪桐蔭(北大阪)の史上初となる2度目の春夏連覇で幕を閉じた。大阪桐蔭は、走攻守そろった藤原恭大外野手、投手と遊撃手の二刀流・根尾昂選手、決勝戦に先発し9回2失点の好投で優勝投手となった柿木蓮投手などタレントぞろいで、圧倒的な強さを誇った。

   準優勝の金足農業は秋田の公立高校で、ベンチ入りメンバーは全員県内出身。準々決勝(滋賀・近江戦)のサヨナラ2ランスクイズや、3回戦(南神奈川・横浜戦)の逆転スリーランなど劇的な勝利も多く、秋田県内のみならず全国の高校野球ファンの心をつかんだ。

過去にもいた!「優勝以外」で表紙を飾った投手

   決勝までの5試合すべてを完投した吉田投手をはじめ、金足農業についてはチームが勝ちあがるにつれてメディアからの注目度が増し、大会終了後も連日報道が続いている。

   2001年に始まった「甲子園 Heroes」シリーズ(14年~17年は休刊)で、準優勝投手が表紙を飾るのは初の快挙だ。これまではその年の優勝チームの歓喜の輪が採用されており、2006年のみ「ハンカチ王子」フィーバーを巻き起こし、早稲田実業(西東京)を初優勝に導いた斎藤佑樹投手(現北海道日本ハムファイターズ)が単独で飾っている。

   なお「甲子園 Heroes」の前身である「アサヒグラフ」では、1981年の63回大会で愛知・名古屋電気の工藤公康さん(現福岡ソフトバンクホークス監督)、1982年の64回大会で早稲田実業の荒木大輔さん(元東京ヤクルトスワローズ)を表紙に起用している。当時名古屋電気は準決勝敗退、早稲田実業は準々決勝敗退だった。

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