アジア大会「史上初金」報道して! フェンシング太田会長、メディアに呼びかけ
日本フェンシング協会会長の太田雄貴氏が「もっとフェンシングを取り上げてほしい」との思いを、ツイッターでメディアに呼びかけている。
ジャカルタで開催中のアジア大会で、フェンシングの男子エペ団体と女子フルーレ団体は史上初の金メダルという快挙を達成している。
「カラー写真がどこの新聞社さんも無かったら...」
太田氏は2008年の北京五輪・フルーレ個人で銀メダルを獲得した。これは日本フェンジング界初の快挙だった。続く2012年のロンドン五輪では、フルーレ団体で銀メダルを獲得している。2016年のリオ五輪で、フルーレ個人の1回戦敗退をしたことを受け、試合後に引退を表明した。2017年8月、日本フェンシング協会会長に就任し、競技の発展に力を注いでいる。
7月に中国で開催された世界選手権では日本フェンシングはメダル0という不振に終わったが、8月19日~24日まで開催しているアジア大会では団体種目2つで金メダル獲得と好調だ(23日終了時点)。
だが、日本では競技人口が少ない、いわば「マイナー」スポーツといえる競技のため、メディアでの扱いはそう大きくはない。アジア大会はTBS系で中継されているが、競泳がメインだ。
フェンシング普及の思いが強い太田氏は、8月22日~23日にかけて、ツイッターでメディアへこんな呼びかけをしている。
「(男子団体優勝は)すごい快挙なんだけどなぁ。帰国したら、ひるおび!とかに選手呼んでくれないかなぁ」
「(女子団体)優勝!!!今日こそは、メディアの皆様よろしくお願いします!!!!」
「やっぱり、帰国したら、ひるおび!に選手達を呼んでほしい」
「これで、明日も、朝刊で紙面でカラー写真がどこの新聞社さんも無かったら、結構悲しくなる」
カラー写真を掲載した新聞社は?
23日夜、TBS系のニュース番組「NEWS23」が女子団体の快挙を映像とともに報道すると、「TBS様! NEWS23様様!!」と歓喜のツイートを投稿した。
一方で、NHK総合の大会ダイジェストコーナーでは、映像が流れなかったことを残念がった。
「One of them じゃなくて、映像も放送して欲しかったなぁ。菊池選手も頑張ったんだけどなぁ。これも全て、フェンシング界の努力不足!!」
試合終了直後から気にしていた新聞での扱いはどうだったのか。24日朝には、こんなツイートをしていた。
「皆様のお陰でカラーの朝刊もありました!!この場を借りて厚く御礼申し上げます」
太田氏の投稿のリプライ(返信)には「よかったです!」「おめでとう!」などの声が寄せられている。
記者がいくつかの24日朝刊を調べたところ、毎日新聞(17面)と産経新聞(22面)がカラー写真を大きく掲載していた。モノクロではあったが、読売新聞(23面)、日本経済新聞(34面)、朝日新聞(19面)は大きめの写真を掲載していた。
ツイッターでは「本気で改革しているのが伝わってくる」「頭が下がります」「実績があるだけじゃなくて人物としても魅力がある」などと、太田氏の地道な活動を賞賛する声も多い。