人口9人、猫210匹の愛媛・青島 すべての猫に不妊手術実施へ

   犬・猫の殺処分ゼロを目指して全国で無料不妊手術を行う「公益財団法人どうぶつ基金」は、2018年8月21日、210匹の猫が住む瀬戸内海の青島(愛媛県大洲市)で、すべての猫に対し無料でTNR不妊手術を行うと発表した。

   「TNR」は、どうぶつ基金が推進するTrap(捕獲)、Neuter(不妊手術)、Return(猫を元の場所に戻す)に基づいている。9月3日に捕獲を開始、5日~6日に島の集会所で手術を行う。

「猫の楽園」すべての猫に不妊手術実施
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島民の高齢化で将来的な世話が困難

   「猫島」の愛称で知られる青島では、島民による「青島猫を見守る会」(会員数3人)が猫の世話をしている。210匹の猫に対して青島の人口は9人(18年8月時点)、島民の平均年齢は75歳以上と高齢のため将来的な世話が難しくなることから、会は大洲市に対して17年7月、すべての猫の不妊去勢手術を求めていた。

   愛媛県獣医師会や地元ボランティアらにより、これまで80匹の不妊手術が行われているが、現在も未手術の100匹ほどが繁殖を繰り返している。メディア等で「猫の楽園」と紹介され世界中から猫好きが集まる青島だが、猫の将来を心配した観光客からは不妊手術を求める声がどうぶつ基金に多く寄せられていた。

   期間中の9月3日~7日は不妊手術の関係者の乗船が優先されるため、観光客はこの期間の訪問を避けることが推奨されている。

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