新しい気づき得る「レゴシリアスプレイ」体験 大和ハウス工業と「未来の家」を考える
大和ハウス工業と大阪商工会議所、大阪工業大学は2018年7月9日、未来の住宅について大学生や生活者と一緒に考えるワークショップ「レゴブロックを活用してちょっと未来の家を考えよう」を共同で行った。開催場所は大阪工業大学・梅田キャンパス8階の「Xport(クロスポート)」。同大学と大阪商工会議所が今年4月、「都心型オープンイノベーション拠点」として開設した。
参加者は、個人や組織の価値観やビジョンといった「形のないもの」を、レゴブロックを使って手を動かしながら形にして、新しい気づきを得る思考メソッド「レゴシリアスプレイ」を体験した。
テーマは「実現したい家族の幸せ」
レゴシリアスプレイは2001年にデンマークのレゴ社が開発し、米航空宇宙局(NASA)をはじめ米グーグル、トヨタ自動車でも導入された実績がある。今回のワークショップは、こども国連環境会議推進協会の事務局長で レゴシリアスプレイ公認ファシリテーターの井澤友郭さんが講師を務めた。
個々の参加者は井澤さんの説明に従って、「実現したい家族の幸せ」をテーマに、2030年をイメージした「未来の家」をレゴで表現した。その後、出来上がった作品を同じテーブルに座った3~5人で発表し合い、「なぜそのパーツを使ったのか」などを具体的に説明した。
発表の合間に、大和ハウス工業のミニレクチャーも行われた。一級建築士でインテリアコーディネーターとして活動する、同社住宅事業推進部の多田綾子さんが、「名もなき家事」を軽減する「家事シェアハウス」を紹介した。「名もなき家事」とは郵便物の仕分けや、シャンプーの詰め替えなどを差す。作業の負担は母親に偏りがちだ。そこで、たとえば郵便物なら、仕分け用ボックスを玄関わきの目につく場所に設置すれば、帰宅の際に郵便物に気づいた家人が処理できるなど工夫次第で解決する。作業自体も簡単で、1人1人の負担も少ない。
参加者は「家事に対する価値観を話し合えた」
参加者が事務局に提出したアンケートには、次のような感想が寄せられた。
「2030年という近い将来の家や家事に対する価値観を話し合うことができて面白かった」(女性)
「学生と社会人とでは家族や家事に対する見え方が違うんだなあと思いました」(男性)
「2030年という具体的な近い未来にこんな家があったらいいなと思いながら考える、楽しい時間でした」(女性)
ワークショップをとおして各参加者から出たアイデアは、今後大和ハウス工業が開発していく家づくりに活用していく予定だ。