オリックス・西投手が移籍の先輩に贈るブログ 「すごく今寂しい」悲しくも優しい言葉
プロ野球、オリックス・バファローズの西勇輝投手(27)が、横浜DeNAベイスターズに移籍が決まった伊藤光捕手(29)への想いをブログでつづった。
西投手は伊藤捕手を「1番プロで過ごした時間が長い先輩」とし、苦楽をともにしてきた約10年間の思い出を振り返っている。
「遠征では大体、一緒にご飯。笑」
2018年7月9日、オリックス・伊藤光捕手と赤間謙投手(27)、横浜DeNA・白崎浩之内野手(27)と高城俊人捕手(25)の交換トレードの成立が、両球団から発表された。
伊藤捕手とよくバッテリーを組んでいた西投手は同日夜に「突然。」とのタイトルでブログを更新した。冒頭で「どうしても更新したくて、しました」として、「かなりびっくりしました」とトレードへの率直な感想を述べた。
「プロ10年間っすね。んー。入団したときから苦楽共にしてきて、いろんな経験したっすよね。寮での出来事や。ヒカルさんは怪我して、ぼくが顔面の病気なったときも。ずっと楽しいこととかで励ましたり。いろんなご飯食べに行ったり買い物行ったり。遠征では大体、一緒にご飯。笑」
西投手は2008年の高校生ドラフト3巡目、伊藤捕手は2007年の同3巡目で、いずれもオリックスに入団した。西投手は2009年、顔面神経の麻痺によって、顔の一部分が思うように動かせなくなる「特発性顔面神経麻痺」に襲われた。ちょうどそのころ、伊藤捕手は「椎間板ヘルニア」の手術を受けリハビリをしていた。
2012年にノーヒットノーラン達成
「バッテリー」としての思い出もつづられている。
「そして3年目から一軍で一緒にバッテリー組んで失敗したときは一緒に監督室とかに呼ばれて、僕の責任も全てかばってくれて、尚且つ、次のピッチングに影響ないようにフォローも完璧。ぼくは先輩ではなく、いつのまにか友達感覚で野球の話をしてましたね。1つ上なのに何一つ飾らず、いい先輩でいてくれてありがとうございます。1番プロで過ごした時間が長い先輩ですね。すごく今寂しいっす。。」
また、ブログ内には「2人で頑張って成し遂げたノーヒットノーラン」とのコメントを添えて、当時の写真を掲載している。2012年10月9日、西投手は福岡ソフトバンクホークス戦でノーヒットノーランを達成した。このときボールを受けていたのが伊藤捕手だった。ノーヒットノーランが成立した瞬間、2人はグラウンドで抱き合った。その後ベンチに引き下がる際に、笑顔を見せる西投手に対し、伊藤捕手が涙を見せていたのが印象的だった。なお、この日は「侍ジャパン」の監督経験もある小久保裕紀さんの引退試合だった。2013年の「マツコ&有吉の怒り新党」(テレビ朝日系)などで、小久保さんよりも先に祝福の花束を受け取ってしまったとネタにされている。
「涙腺崩壊しました」「二人の雰囲気が大好き」
ブログのコメント欄には、ファンらから「泣けた」との感想が多数寄せられている。
「涙腺崩壊しました」
「西くんの言葉が嬉しくもあり、とても悲しいです」
「いろんな思い出が蘇って、涙が出てきました」
「二人の雰囲気が大好きでした」
また、西投手の移籍を気にするコメントも見られた。西投手は2018年5月に国内フリーエージェント(FA)権を取得した。5月22日更新したブログで、FA権取得の報告とこれまで応援してくれたファンへの感謝をつづっている。なお、行使するかどうかについては言及していない。