LIXIL、窓の新商品発表 中長期事業戦略も同時に発表
LIXIL(東京都千代田区)は、2018年5月15日に、新中期事業戦略と新商品についての記者発表会を東京都内にて行った。
商品やサービスの価値を高める
発表会の冒頭、LIXILの代表取締役社長兼CEO瀬戸欣哉さんが登壇し、サッシやドアなどの建材事業を手掛ける事業「LIXIL Housing Technology(以下、LHT)」が2018年4月から行っている新中期事業戦略について、
「エンドユーザー目線でのアプローチの強化、コスト競争力向上のための開発・生産改革、これまでになかった外部企業との海外市場での業務提携・販売強化を図っていく」
と説明があった。
次にLHT Japan CEOの吉田聡さんより、国内での取り組みについて、これまでの「大量生産・大量販売」から「少量生産・少量販売」にして、商品やサービスの価値を高める方針が語られた。
また、エンドユーザー目線でのアプローチ強化として「TOSTEM」ブランドを復活させることも明かされた。TOSTEMは半世紀にわたって販売され続けきた。このブランドのDNAを受け継いだ新商品が次に発表された。
外の景色を楽しめる
窓の新商品「LW(エルダブリュー)」の概要の説明はLHT Japan事業のサッシ・ドア事業部長の関塚英樹さんによって行われた。
上下左右のフレームが室内から見えない「フレームインデザイン」が採用されており、開口部が大きくとられ、視界を遮ることなく、外の景色が楽しむことができる。
フレームがないため、横の縦枠にハンドルが内蔵されており、これを引くと窓を開けることができるのも特徴だ。また、窓を閉める直前にブレーキがかかりゆっくり静かに動くため、子どもが指を挟んで怪我をしない配慮もされている。
窓枠には、アルミと断熱性に優れた樹脂のハイブリッド構造を採用している。これにより、熱の出入りを抑制するだけでなく、外気温の影響を抑え、結露の発生も軽減させる。
オプションで、室外側の袖壁の縦格子のアウターセットを用意。スライドさせて、日差しや視線を調整もできる。
何故、開口部の大きい商品が発売されることになったのか。昔、西洋では風や寒さといった厳しい外部環境から室内を守るため窓は小さなものが採用されていた。一方、日本は、柱と柱の間の戸を意味して「間戸」というように外との繋がりを重視した開放的で外の見晴らしも良い、大きなものを設けることが長らく主流であった。
しかし、現在では逆転しており、西洋は高断熱の大きな窓が使われているのに対し、日本では断熱性のみを重視し、小さな開口のものが主流になっている。そこでLIXILは、本来窓が持っている外と内を繋ぐ役割を重視し、リビングに外と繋がる心地良さを届けたいというわけだ。
価格は、本体とガラス、網戸セットが込みで、サイズが横169センチ、縦203センチの場合、69万100円(税別)。
発売日は2018年8月1日。販売は全国で行われる。