「働き方改革」で早く退勤、行先は... 家にまっすぐ帰らない「フラリーマン」
2016年9月に安倍晋三内閣が掲げた「働き方改革」。約1年半が経過したが、その実態はどうなのだろうか。
アサヒ飲料(本社・東京)が展開する缶コーヒーブランド「ワンダ」は2018年4月3日、「働き方改革」に関する調査結果を発表した。働き方改革導入で退社時間が早くなっている人が多い一方で、帰宅せずに寄り道をしている「フラリーマン」も一定数いることがわかった。
全体の7割が「早く帰るようになった」
調査は、一般企業で働く20代~60代の男女1万人に対して2017年12月19日~22日に実施された。
働き方改革が導入されている企業は調査対象全体の63.8%で、その内容は「休暇取得の推進」(27.1%)、ノー残業デーや深夜残業の禁止などの「長時間労働の是正」(26.9%)、「子育てや介護の支援」(22.7%)、フレックスタイム、時短勤務などの「多様な勤務時間の導入」(20.6%)などが多い。
働き方改革が導入されていると答えた6380人に退社時間の変化を聞くと、全体の7割が「早く帰るようになった」(70.4%)と答えた。その中の4人に1人は「ほぼ毎日」(25.3%)と答えている。また、朝の出社時間の変化を聞くと、5人に1人は「以前より早くなった」(20.1%)と答えており、ビジネスパーソンの朝型シフトが促進されていることがわかる。
働き方改革導入で生まれた空き時間は...
働き方改革導入で生まれた空き時間をどのように使っているか聞くと、旅行、レジャー、スポーツ、ショッピング、読書などの「趣味」(38.7%)が最も多く、次いで「家事、育児」(26.4%)、「配偶者と過ごす」(25.9%)、「友人と過ごす」(14.1%)などに時間を割いていた。しかし中には、「まっすぐ家に帰らず寄り道をする」(11.7%)という、いわゆる「フラリーマン」もいる。
そんなフラリーマンたち746人がどこで寄り道をしているのか聞くと、「書店へ行く」(47.3%)が最も多く、次いで「居酒屋・飲み屋へ行く」(28.8%)、「カフェ・喫茶店へ行く」(28.7%)、「家電量販店へ行く」(16.2%)の順となった。こうした場所は、フラリーマンの憩いのスポットとなっているようだ。