巨人の「悩める大砲」岡本和真 「レジェンドOB」の指導むしろ重荷?
読売ジャイアンツの春季キャンプで、岡本和真選手(21)のもとに、球団OBが連日駆けつけている。
「未完の大砲」を開花させるべく、我も我もと熱血指導に訪れるのだが、ファンからは「やめてくれ」との悲鳴が上がっている。なぜなのか。
張本、中畑、そしてゴジラ松井まで
高校通算73本塁打。2014年ドラフト1位。プロ3打席目でホームラン......和製大砲の素質は十分な岡本選手だが、プロ3年目の昨季も思うような成績を残せず、1軍出場はわずか15試合だった。
勝負の4年目を迎える今季は、例年以上に首脳陣の期待も大きい。2月に行われた9、12、17、18、21日の5試合すべてで4番起用。昨季、岡本選手とレギュラー争いをした村田修一選手(37)に「戦力外」を突きつけただけに、球団の本気度は並々ならない。
さらに強力なバックアップとして、球界の名だたる「レジェンド」が控える。18年の春季キャンプには巨人OBの松井秀喜氏(43)、中畑清氏(64)、張本勲氏(77)らがかけつけ、三者はそろって岡本選手にマンツーマン指導を行った。
だが、レジェンドの「テコ入れ」に不安を覚えるファンも多いようだ。ツイッターでは、
「これは怖いOBですわ(;´д`) こうしてフォームをいじられた挙句、伸び悩むんやね......。」
「G球団の悪いところ、OBが弄り過ぎ!岡本こんがらかるだけじゃないか?」
といったOB批判が少なくない。
17年2月18日付の東京スポーツ(電子版)では、江藤智打撃コーチ(47、役職は当時)の岡本選手への指導方針を紹介しており、
「岡本に関しては、いろいろな人がいろいろなことを言って、本人が"頭でっかち"になっている部分がある」
として、なるべく基本的かつシンプルな指導を心がけている、と伝えている。
かつて「溺愛」された大田泰示も...
ファンの間では、岡本選手が元巨人の大田泰示選手(27)と重なるという声も多い。
大田選手は08年、東海大相模高からドラ1位で巨人に入団。岡本選手と同じく将来の「スラッガー候補」だったが、成績は振るわず。耐えかねた球団は16年末に北海道日本ハムファイターズにトレードで放出した。
だが、大田選手は新天地で開眼。17年は118試合に出場し、打率.258、本塁打15、46打点をマーク。巨人時代の通算本塁打(9本)をわずか1年で超えた。
大田選手も、巨人OBに「溺愛」された一人で、数多くのレジェンドから指導を受けていた。日本ハムに移籍後、「以前はプレッシャーとの戦いがあったし、試行錯誤があった。今は野球を心から楽しめるし、素直に取り組める環境が整っている」(ウェブメディア『Full-Count』17年5月3日付記事)と発言している。