■菊花賞 「カス丸の競馬GⅠ大予想」
大雨に強く、長距離に強いのはこれだ!
カス丸 はーい、ぼくカス丸きゃすう。今週は菊花賞(2017年10月22日、京都競馬場、3000メートル)だよ。人間さまの世界は総選挙らしいけど、こちらは3冠最後の1冠で大盛り上がりだよ。でも、雨が降り続くようで、なんだか予想も難しいようだじぇい。
人気馬をどう評価するのか
カスヨ ほんとに雨、雨、雨、ばっかりね。嫌になっちゃう。おそらくレース当日は不良馬場になるわね。3000メートルの距離も初めてのイケメン若駒ばかりなのに、不良馬場もおそらく初めてよね。どうなるか、困っちゃうわね。爺の読みはどうなの?
ガジュマル爺 わしだっておんなじじゃ。まるで梅雨のど真ん中でレースをやるようなもんじゃな。まあ、道悪に強くて、ステイヤー(長距離型)で、できれば先行できるのを選ぶことじゃ。
カス丸 爺の本命◎はトリコロールブルーだよ。あまり人気ないんじゃないの?なんで?
ガジュマル爺 台風も近づいておる。今年は何が起きるか分からん年じゃ。人間様の人気通りにはいくもんじゃないわい。トリコロールは2000メートルを使われてきておる。一貫して長めを走ってきたのは、ここが狙い目なんじゃ。それに父がステイゴールドじゃから、雨も大丈夫じゃろ。中団からやや前あたりで勝負してきたし、位置取りもいいところじゃわい。
カスヨ 爺はいつから大穴狙いになったのかしら。穴狙いはわたしの役目よ。トリコロールには本命はちょっと荷が重いわね。私はサトノアーサー。トライアルレースの神戸新聞杯(阪神競馬場、2400メートル)で3着。先行できるし、道悪も得意よ。ついでに言うと、対抗○はダンビュライト。出場の18頭では唯一、一番道悪だった不良馬場を経験してるわ。しかも、優勝したのよ。騎手はユタカちゃん(武豊騎手)だし、これ以上はないわね。
カス丸 爺の対抗は、サトノクロニクルだよ。どうして?
ガジュマル爺 この馬は大崩れしない。堅実なんじゃ。前代未聞の雨続きで台風も近づいとる。どんな環境でも堅実に結果を出すというのが、こういうときは頼りになるんじゃ。稍重の馬場でも勝ったことがあるし、雨も大丈夫じゃろ。
カス丸 皐月賞を勝ったアルアインとか、神戸新聞杯2着のキセキとか、トライアルレースのセントライト記念(中山競馬場、2200メートル)を勝ったミッキースワローとか。全然名前が出てこないじぇ。どうして?
カスヨ わたしはミッキーが単穴▲よ。アルアインは距離の不安ね。皐月賞には勝ったけど、ダービー(2400メートル)は5着。セントライト記念でもミッキーにあっと言う間に抜かれて2着。皐月賞あたりの2000メートル以下が合ってるんじゃないかしら。キセキは距離も道悪も初体験。陣営は「やってみないと」と言ってるけど、どうなのかしらね。
ガジュマル爺 わしの▲はブレスジャーニーじゃ。去年の今頃までは、この馬が同世代ナンバーワンじゃった。3連勝したんじゃ。めったにないことじゃ。故障してほぼ1年ぶりのレースじゃが、レベルが例年に比べ高くないから、調子がよければあっさり勝ってもおかしくないわい。
上がり馬は活躍できるのか
カス丸 ほかに強いのはいないきゃすう?夏の上がり馬はどうなの?
カスヨ まずはマイネルヴンシュね。2004年に8番人気で勝ったデルタブルースという馬がいたわ。この時と同じ、前走で九十九里特別というレースを勝ったので注目されてるわね。デルタブルースは負担重量が4キロ重くなってもはねのけて勝ったのね。でも、この時は天気もよく良馬場だったわ。今度は確実に道悪よ。そこがどうかしら。クリノヤマトオー、ウインガナドル、ポポカテペトルなども同じ壁があるわ。まだ、セントライト記念4着のスティッフェリオの方が負担重量も近くていいかもね。ちなみにね、2013年が滅多にない不良馬場だったわ。でも、この時は人気が1番、5番、3番の順で決着してるわ。意外と固いのよ。やっぱり底力が大事ってことね。
ガジュマル爺 夏にちょこっと活躍したくらいじゃ、今回は通用せん。それよりマイスタイルじゃ。ダービーを逃げて4着。つくづく惜しかった。京都の長距離は逃げ馬が勝つケースが結構あるんじゃ。18番の一番外枠に入らなければ本命なのじゃが...まことに残念じゃわい。
カス丸 うーむ、雨と長距離か。その前に長距離だから折り合いがつく(興奮しないで走る)のが肝心だって聞いたじぇい。有力馬で掛かりにくいのは、サトノクロニクル、ダンビュライト、アルアイン、それに陣営が強調していたマイネルヴンシュ、ベストアプローチあたりだじぇい。このなかで雨と長距離に強いのは...どれも悪くないじぇい。困ったじぇい。そうだ。菊花賞は皐月賞と相性がいいと爺が言ってたから、ここは皐月賞馬アルアインを◎にするじぇい。