鉄道大国ニッポンは、この男から始まった― 鉄道の父「井上勝」の生涯を知る

   「長州ファイブ」の一人として伊藤博文らと海を渡り、日本に鉄道を敷くべく、ひたむきに生きた男・井上勝を感動的に描く長編小説、「クロカネの道 鉄道の父・井上勝」(PHP研究所)が、刊行された。

   著者は、江上剛氏。代表作に、「失格社員」(新潮文庫)、「鬼忘島:金融捜査官・伊地知耕介」 (新潮社)、「抗争 巨大銀行が溶融した日」(朝日新聞出版)、「銀行支店長、走る」 (実業之日本社文庫)などがある。

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日本の「鉄道の父」と呼ばれた男

「我が職掌はただクロカネの道作りに候」

   リニア中央新幹線などに代表される鉄道技術大国・日本は、この男に始まった。

   幕末、伊藤博文や井上馨らとともに、長州ファイブの一人として国禁を犯して英国へ渡航。伊藤らが政治の世界を突き進むなか、ひたすら鉄道敷設に人生を捧げた男、井上勝。

   鉄道の敷設権を要求するアメリカの主張を退け、さまざまな反対の声にも粘り強く交渉し、ついには日本人のみによる鉄道敷設を成し遂げる。日本の「鉄道の父」と呼ばれた男の生涯を感動的に描いた長編小説だ。

   歴史好き、鉄道好きなら読んでおきたい一冊。1944円。

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