「パルコミュージアム」池袋から渋谷へ 安野モヨコの個展が第1弾、幻の原稿も公開
渋谷パルコの一時休業に伴って2016年8月7日に休館した「パルコミュージアム」(東京都渋谷区)は、パルコ1号店である池袋パルコ(東京都豊島区)の本館7階に移転し、16年9月1日にリニューアルオープンする。
オープニングを飾る展覧会は、漫画「ハッピー・マニア」や「さくらん」の著者で知られる、安野モヨコさんの個展「STRIP!」だ。安野さんの全仕事を網羅する大規模な内容で、9月1日から26日までの26日間催される。同時刊行の作品集「STRIP!」(小学館、税込2500円)も展覧会場で先行発売。
ニコニコ本社もある池袋パルコ
安野さんの代表作のトビラ絵や名シーンを一堂にそろえるだけでなく、今展および同時刊行画集のため筆を執った描きおろし作品も展示される。単行本未収録につきファンの間で「幻の」と称されてきた、「さくらん」第2部の原稿も見られる。
開館時間は10時から21時まで。会期中は無休。入場料は一般500円、学生400円(いずれも税込)、小学生以下無料。
ところで池袋パルコと道路を隔てた北隣には、別館の「P'PARCO」(ピーダッシュパルコ)がある。地下1階と地下2階にはニコニコ動画の複合施設「ニコニコ本社」があって、イベントや生放送が行われるほか、ネットとリアルが融合した新しいタイプのカフェ「nicocafe」やオフィシャルショップもある。
1970~1980年代の流行をけん引した渋谷パルコ。パルコミュージアムはアート・カルチャーの拠点の一つだった。当時はセゾングループの一角を構成していたが、現在は大丸松坂屋を中核とするJフロントリテイリングの傘下になっている。
渋谷パルコは19年秋に再オープンする予定。空白の3年間のあいだに「パルコミュージアムといえば池袋」が定着しないとも限らない。