サイドメニュー充実に定評ある「くら寿司」の本気 3年かかってたどり着いた超本格「味噌らーめん」が凄い
酢飯で食べる「すしやのシャリカレー」やイワシ1尾を使った「まるごといわし巻き」などユニークなサイドメニュー開発に力を入れている回転寿司チェーン・無添くら寿司から、魚介だしを使った本格的な味噌ラーメンが登場する。販売に至るまで3年もの開発期間をかけたこだわりの新メニュー、いったいどんなものなのか。
魚介と味噌のバランスがミソ
くら寿司は2012年11月から「7種類の魚介らーめん」シリーズを展開している。「寿司に合うラーメン」がコンセプトで、毎日各店舗でしっかりとダシを取って提供している。発売以降、15年12月末時点まで3年余の間の累計販売数が2300万杯を突破する人気メニューだ。「味噌らーめん」は初年度で400万杯の販売を見込んでいる。くら寿司商品開発担当マネージャーの松島由剛さんによると、ラーメンはくら寿司のサイドメニュー充実が世間に広まる大きなきっかけになったという。
今回開発した「7種の魚介 濃厚味噌らーめん/旨辛濃厚味噌らーめん」は魚介だしと豚骨スープをブレンドしたスープに厳選した北海道産味噌を加えて仕上げた一品。開発に3年もかかったのは、味噌と魚介のバランスを調整するのが難しかったからだという。松島さんは
「味噌スープ作りは味を引き算しながら作りました。というのも、味噌は単体でもしっかりと存在感のある味を持っているので、分量が多すぎると全てが味噌の味になってしまいます。味噌の中に魚介だしをしっかりと感じられるバランスのとれたスープを作るために大変苦心しました」
と語る。麺も改良しており、小麦粉を通常よりも多めの水で練り上げる多加水製法を採用し、もちもち感とツルツルした食感を実現した。
実際に店舗で食べてみると、確かに味噌の主張が強すぎず、しっかりと魚介の風味を感じられるバランスの良いスープだった。魚介の臭みもなく、味噌と魚介が調和したまとまりのある出来栄え。麺も太麺でコシとツルツルしたのどごしが印象的だった。「魚介醤油らーめん」と食べ比べてみると、醤油があっさりとしたスープであるのに対し、味噌はコクが加わった分より食べた後の満足感が大きい。「寿司に合うのはもちろん、単品でも満足できる」という売り文句は伊達じゃない完成度だった。
「らーめん」は注文専用メニューで、常に出来立てを提供する。サイドメニューとしてさらりと食べられる小ぶりなサイズになっているのもうれしい。
2015年1月22日から販売開始で、価格はどちらも360円(税抜)。