羽田空港職員「つもりやもり」でのりのり踊りまくり

   「指差し確認したつもり、きちんと点検したつもり」をなくそう――。NHK「みんなのうた」から生まれたキャラ「つもりやもり」にあやかり、こんなキャッチフレーズで羽田空港の全職員が踊りまくっている動画がユーチューブに2015年5月、公開された。

空港職員もノリノリ
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ユーチューブで、これまでに1万回以上再生

   NHK「みんなのうた」では、2015年4、5月にかけて「つもりヤモリ」という歌を流している。「つもりヤモリ」とは、「~したつもり」になって大事なことを忘れてしまう原因となる黒い蛾を食べてくれるヤモリの一種だ。放送がきっかけで絵本「つもりやもり」にもなり、その着ぐるみ「パピ」は、子供たちに読み聞かせたいという原作者の絵本作家、小林照弘さん(37)の願いから、全国の幼稚園や病院の小児病棟などを回っている。

   羽田空港では、旅客ターミナルビルの開業60周年を迎え、安全運航に向けて「つもりやもり」にあやかろうと、4月20日ごろに小林さんにコラボ企画を持ちかけた。小林さんも、絵本に共感してもらったことに感謝し、大人にも関心を持ってもらおうとすでに作っていた別の歌「つもりやもりの大冒険」を提供した。その歌を元に全空港職員が異例のスピードで取り組んだのが、ネット上の呼びかけで不特定多数の人が集まって何かを行うフラッシュモブ風の「つもりやもり」ダンスだ。

   ダンスは、5分強の動画に編集され、「つもりやもり@Haneda Airport」のタイトルで、羽田空港が開港した記念の日である5月20日にユーチューブで公開され、これまでに1万回以上再生されている。

空港の温かさと職員の誠実さが伝わってくる

   動画では、まず羽田空港の風景が次々に現れ、そこで働く職員らの様子が紹介される。その後、着ぐるみのパピ君が現れ、各仕事場の職員らが指差しなどの仕草で歌に合わせて踊っていく。空港の温かさと職員の誠実さが伝わってくるようなシーンの数々だ。

   その中には、だれでも利用できる羽田空港アンジュ保育園に通う子供たちが踊るシーンもある。そして、最後に全員で、「羽田空港は全職員が一丸となって、『つもり』を無くし、安全確保に取り組んでいます」と宣誓する流れとなっている。

   「みんなのうた」の曲のCDが、大手レコード会社から7月末に発売されることになっており、「つもりやもりの大冒険」は、その2曲目として収録される予定だ。

   小林さんは、「空港の人たちがすごい笑顔で一致団結しているところは、なかなか撮れない映像だと思います。ほとんど宣伝をせずに1万数千回も再生されていますので、これからどんどん広がっていくと思います」と話している。

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