美人は生涯2700万円お得?! 生まれつきこんな不平等

   ゴールデンウイークに映画を見た人もいるだろう。ディズニー映画『シンデレラ』も評判のひとつ。シンデレラが王子様に一目惚れされ、玉の輿に乗るというあこがれのストーリーだ。現実の場合も、映画のようにうまくいくのだろうか。生まれつきの美人は得をするのか。美人でない人は損をするのか。本当の魅力とは――。いろいろ知りたい「美人学」について研究したい。

   J-CASTニュースの書籍サイト「BOOKウォッチ」でも特集記事を公開中。

一目惚れの科学
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鼻で嗅いだり、舌で味わったり

   一目会った瞬間、運命と感じ、恋に落ちる。映画によくある話だが、実際には、理想の恋人がある日突然、天から舞い降りてくるわけではない。『一目惚れの科学』(著・森川友義、1080円、ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、ロマンティックな恋の真実を科学的に解き明かす。

   恋愛というもの、要するに、自分の遺伝子を多く残してくれそうな人に惹かれることだ。女性は優秀な精子と、男性は優秀な卵子と結合したいと願い、他の動物と同じように、鼻で嗅いだり、耳で聞いたり、舌で味わったりして五感を駆使して無意識のうちに選んでいる。

   選ばれるためにはどうしたらいいのか。「モテメイク」「モテ服」などといった外見上のことはではない。優秀な卵子や優秀な精子をアピールして相手に求愛し求愛されること。本当にモテるためには、動物としてのヒトにさかのぼって五感が大切だといっている。

おカネをつぎ込んでも

   フランスの経済学者、トマ・ピケティ氏の世界的ベストセラー『21世紀の資本』は貧富の格差を分析したものだが、『美貌格差:生まれつき不平等の経済学』(著・ダニエル・S. ハマーメッシュ、訳・望月衛、1944円、東洋経済新報社)は、美形とそうでない人でどんな格差が生じるのか、労働経済学の権威が20年にわたって研究した成果だ。

   美形かブサイクか、どちらに生まれるかは親の責任だ。自分で選ぶことはできないのに、会社の業績、選挙の結果、融資の条件、寄付金集めにも影響し、生涯で2700万円の差になるという結果だ。少しでも美人になりたいと、鼻やまぶたの整形、化粧品、服装、ヘアスタイルなどおカネをつぎ込んでも効果は期待できない。誠に不平等な話だ。

   美形だったら人生はバラ色になるのか。ブサイクには何ができるのか。最終章に「ブサイクの行く末」について書いてある。

コンプレックスこそ武器になる

   生まれつきの顔形を変えることはできないが、心の持ちようによっては、キラキラ輝く魅力的な人間になることは可能だ。『あなたのままで女優のように魅力的になる方法』(著・滝沢充子、1512円、サンマーク出版)は、200人以上の女優をレッスンし、磨き上げ、トップ女優を生み出してきた魅力開発トレーナーによる実践書だ。

   2013年前期の朝の連続ドラマのヒロインを演じた「国民的女優」にも慕われているという。前向きな考え方で「女優たちもコンプレックスを持っている人がほとんど。でも、レッスンを続けていくうちにどんどんキレイになり、魅力を手に入れていく」と多くの女性を励ます。

   その秘訣とは――「欠点がある人こそ、女優のように魅力的になれる」「女優は、鏡を見るたびに自分を褒めている」「女優は、短所を武器に変えている」「顔でなく表情にこだわる」等々。一般向けの結婚相談所や婚活セミナーの指導もしている。

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