売上6割増の「ジョージア ヨーロピアン」 新製法で1年振りのスピードリニューアル

   日本コカ・コーラは缶コーヒー・ジョージアの「ヨーロピアン」シリーズのリニューアルを2015年3月24日、都内で行われた記者会見で発表した。昨年のリニューアルから1年振りという異例の速さとなったが、同社マーケティング本部の和佐高志副社長は、「ジョージア ヨーロピアン」の開発に対する考え方をこう説明している。

「レギュラーコーヒーと缶コーヒーを両方飲まれる方に向けておいしい缶コーヒーをつくっていきたい」
「ジョージア ヨーロピアン」リニューアル記者会見の様子
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構想から導入まで7年の新技術

   日本コカ・コーラは14年4月からスペシャルティコーヒー専門店 「猿田彦珈琲」(東京都渋谷区)の協力を得て製品を開発している。コア製品である「香るブラック」「熟練ブレンド」の2014年の売上を、前年比63%増と大きく伸ばした。

   今回のリニューアルでは、抽出技術「新・バリスタハンド製法」の導入によりバリスタが手でいれたような味わいを目指した。専門店のようなドリップの鍵となる抽出の温度や時間を細かく調整することで、豆の特徴にあわせた理想的な抽出ができるように、構想から導入まで7年もの歳月をかけた技術だ。猿田彦珈琲の店主である大塚朝之さんは、「自分たちのようなカップで淹れるスペシャルティコーヒーの世界では未知の領域なので、とにかく革命的な技術だと思います」と称賛している。

   日本コカ・コーラ東京研究開発センター製品開発コーヒーグループの小杉浩章ディレクターは開発経緯を、「私たちはまず、抽出の時間をより短くしようとしました。抽出時間の短縮はクリーンな味わいを実現することに直結するからです。ですが、時間を短縮しただけでは少しあっさりした味になってしまうので、コーヒー豆の粉砕粒度や温度、圧力まで細かく調整することで、コクのある味わいとクリーンさを達成したものに仕上がりました」と語った。

   また、リニューアルした「ジョージア ヨーロピアン」シリーズを体験できるカフェ「コーヒーハウス ヨーロピアン」が4月6日~5月31日、東京・北青山の東京メトロ表参道駅近くにオープン。SNSに味の感想を投稿すると、同シリーズ製品のホットもしくはアイスと、ヨーロピアンが目指したレギュラーコーヒーをセットで試せる。

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