【BOOKウォッチ】
熱く語るばかりじゃあきられる あなたの「話す力」は相手が決める

   4月は毎年、桜に彩られた入学式、入社式がメディアで取り上げられ、学校や企業のトップによる新入生、新入社員へのはなむけの言葉が話題になる。2014年の東京大学の入学式では浜田純一学長が「自己投企」という哲学用語を引用し、新入生の耳目をひきつけた。3年ぶりに入社式を行った東京電力では広瀬直己社長が「入社の決心は難しいものがあったろう」と声を詰まらせながらエールを送った。5~6月は結婚式シーズン、6月には企業の株主総会が集中するなど、この季節は、話す力や聴く力を試される機会がまだまだ多い。人の心を動かすスピーチや、話し方に隠されているテクニックや法則を学べば、大人数を前にしたスピーチのスキルばかりでなく毎日のコミュニケーションの力も鍛えられるはずだ。

   J-CASTニュースの新書籍サイト「BOOKウォッチ」(https://books.j-cast.com/)でも特集記事を公開中。

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オバマ氏、S・ジョブズ氏、小泉元首相らに学ぶ


スピーチの天才100人

『スピーチの天才100人 達人に学ぶ人を動かす話し方』

   2日後に来日する米国のオバマ大統領は、09年1月に行った就任演説が「歴史に残る名演説」と評価されるなど、スピーチの巧みさで知られる。日本で何をどのように話すかが注目の的だ。阪急コミュニケーションズの『スピーチの天才100人 達人に学ぶ人を動かす話し方』(著・サイモン・マイヤー/ジェレミー・コウルディ、1800円)は、同氏や歴代米大統領、アウン・サン・スー・チー氏、ヨルダンのラニア王妃、スティーブ・ジョブズ氏、ジャック・ウェルチ氏など実業家、また、米俳優ジョージ・クルーニー氏や米コメディアンのビル・コスビー氏ら、スピーチを通じて社会に大きな影響を及ぼした世界の100人を取り上げ、その「人を動かす話し方」を解き明かす。同書によると、オバマ大統領の演説の特徴の一つは、古典的なテクニックを頻繁に用いることだという。100人のなかには、小泉純一郎元首相もリストされている。

話がつまらない人にならないために…


「話のおもしろい人」の法則

『「話のおもしろい人」の法則』

   話がおもしろい人、その逆につまらない人というのは、だれにでも心当たりの存在があるのではないだろうか。アスコムの『「話のおもしろい人」の法則』(著・野呂エイシロウ、1404円)は、話のおもしろい人たちを観察し見つけ出した、共通の法則を解説する。著者は「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」や「ザ!鉄腕DASH」など人気テレビ番組の放送作家として携わり、それらのネタづくりのノウハウをいかして戦略的PRコンサルタントを務めている。おもしろい人は相手を主語にして話すが、つまらない人は自分が主語に。相手にうんちくを語らせれば会話は弾むが、自分で語ってしまい相手に煙たがれる…、などなど。これらの法則をさえ知れば仕事がうまくいき、人生が変わると請け負っている。

物も言いようでカドが立たない


カドを立てずに言いたいことを言う方法
『カドを立てずに言いたいことを言う方法』

   怒りに火がついた上司に自分の意見を聞いてもらえない、さぼり気味の同僚に注意をしたいができない、先輩の言い間違いが気になるが言い出せない、取引先に無理な頼まれごとを押し付けられたが断れない…。こうしたときにどうすればいいのだろうか。じっとがまんして耐えながら相手の意見ばかりを聞いてしまえばいいのか。強く言い過ぎてしまえば、その後で気まずい思いをしてしまうし…。サンマーク出版の「カドを立てずに言いたいことを言う方法」(著・平原由美、1512円)は、具体的フレーズを挙げて対処法を教えてくれる。著者は働く女性を対象とした交渉力研修の講師として女性にも無理なく使える交渉テクニックの指導を手がける。職場や仕事でのシチュエーションに特化して、その方法を説明している。

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