「裏サイトでクラスの一人一人の順位を…」 そんな「スクールカースト」をギャルが吹き飛ばす!
現代の学校空間で生徒の間に自然発生する人気の度合いを表す序列を、インドなどのカースト制度になぞらえて表現した「スクールカースト」。
最近では日本テレビ系のドラマ「35歳の高校生」で、スクールカースト問題が描かれたことで注目を集めました。
「感じたことがある」61%
NO!ですよ
そんな話題となっているスクールカーストですが、ギャル達はこの問題をどのように受け止めているのでしょうか。
まずは、GRPで「スクールカースト」という言葉を知っているのかについて調査を行うと…。
■知らない/59.6%
■知っている/40.4%
このように同ドラマの影響もあってか、ギャルが全体の4割が「知っている」と答え、以前までは聞きなれなかったこの言葉もギャル達の間で徐々に浸透している現状が分かりました。
では、問題視されているこのスクールカーストのような「序列付け」を実際に学校で感じたことのあるギャルは、どのぐらいいるのでしょうか。
引き続き調査を行うと…。
■ある/61.2%
■ない/38.8%
約6割のギャル達が学校生活でスクールカーストを感じている衝撃の結果が明らかとなり、実際にこの言葉を知らないギャルでさえ、クラス内格差を如実に感じている現実があることが分かりました。
「本当にくだらないし馬鹿馬鹿しい」
そんな「身近」なスクールカーストについて、ギャル達の心情を聞いてみました。
『見た目が派手・可愛い=スクールカースト上位みたいな考えはやめて欲しい。あたしはそんなの関係なくクラスの子と仲良くしたいって思うし、楽しくいたい。ダサいよね、スクールカーストなんて…』
『ドラマほどではないけど、クラス内で1軍とか2軍とかグループで分かれている事実はあると思う。でも、みんな仲良くいたいと思うし、生徒の度合いなんて学校生活において関係ないことだよね。メリットも何もない』
『うちの学校は、裏サイトでクラス一人一人の順位まで付けられているって聞いた……。学校で縦社会を作る必要性を感じないし、せっかくの学校生活なのに絶対良い思い出として残らない。本当にくだらないし馬鹿馬鹿しいって思う』
といったように、一部に広がるスクールカーストに対し、その理不尽さや陰湿さに不満の声を抱く意見が多かったのはもちろん、上位層・中位層・下位層に分けるといった差別的な悪しき文化はナンセンスだという声が多く集まりました。
また、上記のコメント以外にも『いじめにつながり兼ねない』と、嫌がらせや暴力などの原因になるいじめの土壌にこのスクールカースト問題があるのではないかと鋭い指摘をする意見も多く挙がりました。
「周りと仲を深めることって重要」
では、現在の日本の学校内で問題視されているこのスクールカーストに対し、ギャル達が今後望むものとは何なのでしょうか。リアルなギャルの意見をお聞き下さい。
『ウチのクラスは授業以外に話し合いっていう時間が設けられるんだよね。楽しいことも辛いこともみんなで話し合って考える。最初の方は正直、乗り気じゃなかったんだけど、こういう機会があることで周りがどういう考えかが分かるし、相手の立場になって物事を考えられるようになった』
『せっかく同じクラスになったんだから周りと仲を深めることって重要だと思う。ウチはもう高校を卒業しちゃったけど、思い返してみるとクラス一丸となってやった行事とかってすごく良い思い出になっているんだよね。みんなで目標に向かって頑張ったり、話し合ったり……こういう経験を通して絆を深められたら最高だよね』
『中学や高校の頃って変に相手の外見で気が合うとか合わないとか判断するじゃん?ってか、そもそもそういう考えがダサいし、それって相手の本質を知らないただのコミュニケーション不足の1つだよね。私のクラスの先生は率先して班行動とか席替えをする人だったから、私も自然と周りと話すようになった。みんな、平等なんだってそこで気付かされたって思う』
全員が一丸となり盛り上がれる楽しい学級を
このように、ギャル達は学校側や教師側に対し、授業や行事で全員が一丸となり盛り上がれる楽しい学級作りや団結性を高めるキッカケ作りの場を期待していることが分かりました。
もちろんこういったクラス作りには生徒一人一人の意識改革が不可欠となりますが、学校側や教師側はその安全・安心な環境整備をしていく体制や、生徒達の悩みをシェアしながら心のサポートをする手助けこそ、今、教育の現場に強く求められていると言えるのではないでしょうか。
人生の中でたった数年しかない貴重な学生生活をつまらない「序列付け」に縛られながら送るのは、「酷」以外の何物でもありません。
お互いを尊重しながら結束力を高めるとともに、ギャル達が言うようにスクールカーストを意識しなくて済むような環境作りの徹底を願うばかりです。
GRP編集部・ひろ