話題の「3500円カツカレー」食べてみた 「安倍新総裁」効果で注文増えた!

   安倍晋三元首相が2012年9月26日、自民党の新総裁に選出された。そんな中話題を呼んでいるのが、安倍新総裁が投票前に食べたと一部で報じられた「3500円のカツカレー」だ。カレーとしてはなかなかない値段のため、「庶民感覚と外れている」、あるいは「そんなことで批判するな!」と賛否両論が巻き起こっている。

   しかし気になるのは、その「3500円カツカレー」のお味。その実力を確かめるべく27日、カレー好きの20代男性記者が、安倍新総裁が食したとされるカレーを出しているホテルニューオータニ東京の「SATSUKI」を訪れた。

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ホテルニューオータニ6階のカフェ&ダイニング


これが噂の「3500円カツカレー」。安倍効果で、験かつぎにはもってこいかも

   「SATSUKI」はホテル6階に店を構える「気軽に楽しめるカフェ&ダイニング」(公式サイトより)。気軽、とは言ってもさすがに高級ホテル内のお店だけあって、朝食は1890円から、ディナーともなると5250円からと、なかなかのお値段だ。記者が訪れたのはお昼時だったが、落ち着いた雰囲気の店内には紳士&マダムの姿が目立つ。

   このお店では、「ポークカツカレー(フィレ)」と「ポークカツカレー(ロース)」の2種類のカツカレーをラインアップする。今回注文したのは、安倍新総裁が食べたとみられる「ポークカツカレー(フィレ)」だ。お値段は、サービス料込みで「3520円」。3500円という報道に合致する。もちろん、記者はこんな高級カレーを今まで食べたことがない。

   高級店の雰囲気に気圧されながら待つこと約15分、

「お待たせいたしました。ご注文のポークカツカレーでございます」

   すっかりお腹を空かせた記者の前に、「3500円カツカレー」が姿を現した。ポットに入れられたルーが、高級感を漂わせる。らっきょう・福神漬け・たくあんといった3種類の薬味が、きちんと別皿で提供されるのもさすがだ。

店員に「話題になってますね」と水向けると…


甘さとスパイシーさのハーモニーに、安倍新総裁もきっと満足したはず

   とはいえ、問題は味だ。スプーンでひとすくい、口に運ぶ。

   最初に感じられるのは、「甘み」だ。溶け込んだ野菜などによるものだろうか。まろやかな甘さが、口いっぱいに広がる。しかしその直後、スパイスの香り高い辛さがその甘さを追いかけてくる。やがて2つの対照的な味が口の中で溶け合い、重層的な味わいを作り出してくれる。

   さらにカツといっしょに食べれば、このルーがやわらかなフィレ肉と交わり、また味が一変する。肉のジューシーさとカレーの甘辛さが相まって、食べ応えを感じさせつつも箸、もといスプーンが止まらない。なかなかのボリューム感ある一皿だったが、気が付けばすっかり完食してしまっていた。

   店員に、「安倍新総裁が食べたと話題になっていますね」と水を向けると、笑顔で「とうかがっております」。

「お客様からお聞きして初めて知ったのですが……おかげさまで、本日は結構頼まれるお客様が多いようです」

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