韓国人はなぜ体がぶつかっても謝らないのか 今知りたい韓国の常識・歴史・ナショナリズム
隣国との外交は難しい。まして支配・被支配の歴史があったりすればなおのことだ。戦後67年、お隣の韓国との間にいまだに紛争、紛糾が絶えない。未来志向の相互理解は可能なのか。J-CASTニュースの新書籍サイト「BOOKウォッチ」http//:books.j-cast.com/でも特集記事を公開中。
朝鮮の古代から現代までの通史
『朝鮮史』
『朝鮮史』
この夏、韓国の李明博大統領が突然、竹島に上陸し日韓関係は急激に冷え込んだ。韓流ブームで文化交流が深まってきたとはいえ、まだまだ危うい関係の上に成り立っているのが実情だ。それでも、アジアの安定のために互いに重要なパートナーであることには変わりない。双方が理解を深め、友好的な協力関係を推し進めていくためには、まずは相手国の歴史を知ることが大切な一歩だろう。
山川出版社の『朝鮮史』(編・武田幸男、3675円)は、朝鮮の古代から現代までを中国、日本との関係を含んだ国際的視野に立ち、また朝鮮文化にも触れながら、分かり易く記した通史だ。歴史書や歴史教科書で定評のある山川出版社が自信を持っておくり出す「新版 世界各国史」の1冊。
知って驚く韓国人の「常識」
『韓国人の作法』
『韓国人の作法』
「なぜ体がぶつかっても謝らないのか」「なぜ夫婦別姓なのか」「なぜ結婚相手は4歳年上(下)が多いのか」「なぜ割り勘をいやがるのか」「なぜ誕生日はワカメのスープなのか」等々。集英社新書の『韓国人の作法』(著・金栄勲、訳・金順姫、735円)は、韓国の人類学者が外国人からよく受ける質問にこたえる形で韓国人の生活文化やメンタリティを紹介したユニークな韓国ガイドだ。
厳選された質問は64。韓国人のアイデンティティ、慣習、儀礼と伝統意識、礼節、対人関係と行動様式、宗教と民族、食文化、住居文化、娯楽文化など、あらゆる分野に及ぶ。韓国人と付き合う上で知っておけば必ず役に立つ、隣人たちの意外な基本常識の集大成だ。
「消えた漢字」と日本の関係
『韓国が漢字を復活できない理由』
『韓国が漢字を復活できない理由』
もともと漢字の国だった韓国から漢字が消えたのはなぜか。それによって何が起きたのか。漢字を併用した方が便利に決まっていると思えるのになぜ復活できないのか。韓国に造詣の深いSF作家による祥伝社新書の『韓国が漢字を復活できない理由』(著・豊田有恒、798円)は、その背景に韓国特有のナショナリズムがあるとみる。
日本統治時代に日本製の漢語が大量に流入、漢字熟語の7、8割は和製漢語だという。漢字復活論がわき起こるたびに潰されてきたが、独立後、日本色払拭を最優先とした韓国にとって、譲ることのできない選択だったのか。一国の言語政策はその国の国民が決めることで、外国人がとやかく言うことではないと著者自身も認めているが、それを承知の上で上梓した1冊だ。