アニメ映画10月公開 桜庭一樹「伏」、電子書籍と文庫で同時発売
2012-09-10 01:15:18
寿美菜子、宮野真守ら豪華声優陣が登場することでも話題の文藝春秋創立90周年記念アニメ映画『伏 鉄砲娘の捕物帳』(2012年10月20日公開)。この原作本である桜庭一樹著『伏 贋作・里見八犬伝』(文藝春秋、700円)が、9月4日の文庫本発売につづき、7日から電子書籍でも配信開始した。
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滝沢馬琴の「南総里見八犬伝」を新解釈
桜庭一樹『伏 贋作・里見八犬伝』
2008年に『私の男』(文藝春秋)で第138回直木三十五賞を受賞した桜庭一樹さんによるエンターテインメント作品だ。
「舞台は江戸の街。人であって人でなく、犬の血が流れる異形の者・伏(ふせ)による凶悪事件が頻発し、幕府はその首に懸賞金をかけた。
ちっちゃな女の子だが腕利きの猟師、浜路は浪人の兄に誘われ、伏を狩りに山から江戸へやってきた。そんな浜路に、瓦版の読売・冥土が伏にまつわる世にも不思議な物語を吹き込む。
浜路は冥土に誘われた場所で、一匹の伏をみつけ、追いかけるうちに、伏とともに江戸の秘密の地下道へと落ちてしまう。真っ暗闇の中で、狩るものと狩られるものによる特別なひとときがおとずれた――」
という筋書きで、滝沢馬琴の「南総里見八犬伝」の「新解釈」を下敷きに、独自の世界を作り上げている。