「ウッドストック」主催は当時24歳 素人集団が世界を変えた1969年
「ウッドストックはまだ僕らが生きる毎日の中にあるのだ」(カルロス・サンタナ)
1969年8月15~17日、ジミ・ヘンドリックスを初めとするミュージシャンが出演し、40万人もの観衆を集めた伝説のライブ「ウッドストック・フェスティバル」。小学館から2012年8月20日発売される『ウッドストックへの道』(マイケル・ラング著、室矢憲治訳、2940円)は、当時の主催者がその内幕をつづった一冊だ。
J-CAST番組に、室矢憲治さん生登場
『ウッドストックへの道』(マイケル・ラング著、室矢憲治訳、小学館)
「ウッドストック」の生みの親であり、主催者として現場を指揮したラングは当時24歳、会社などの後ろ盾もなければ、百戦錬磨のプロモーターだったわけでもない。集まったスタッフも半ば素人ばかりで、開催までには数々のトラブルに見舞われたことが本著では語られる。
中でも厳しかったのは、若者への「偏見」との戦いだ。保守的な人々は、さまざまな形でフェス開催を妨害、開催1か月前には、とうとう会場予定地から追い出されてしまう。
一方で彼らを助けたのは、やはり地元の人々だった。突如集まった大量の若者たちを、急遽決まった開催地ベセルの住民は暖かく迎え、食事や泊まる場所の世話さえ買って出た。会場の土地を貸したマックス・ヤスガーが「歴史的な集まりだ」と若者たちをたたえ、「世代のギャップなんて、なくさねばならんさ」と記者に語るくだりは印象的だ。こうした人々の助けもあり、期間中会場では1件の暴力沙汰もなく終了、「ウッドストック」は愛と平和の祭典として語り継がれることとなった。
3日、USTREAM、ニコニコ生放送で配信する書籍情報番組「J-CAST THE FRIDAY」(https://www.j-cast.com/trend/friday/main.html)は、同著の訳者でロック・ジャーナリストとして長年活躍する室矢憲治さんをゲストに招き、「ウッドストック」の時代について話を聞く。昼12時半から。アーカイブあり。