震災後、水の備蓄に大きな地域差 心がけるべきは「スマートストック」
キリンMCダノンウォーターズが実施した「震災前後の水分補給とストックに対する意識調査」で、震災後の水の備蓄意識や購入理由に大きな地域差があることが分かった。
水を最も欲しがったのは関東地方
震災後、水の購入量が増えた人ほど余剰備蓄が多かった
調査結果によると、震災後の2011年3月中にミネラルウォーター(2Lペットボトル)を購入したのは、全国で18.0%、平均本数は16.91本だった。最高いくら払ってでも購入したいかを示してもらうと、全国平均が201.53円だったのに対し、品不足が深刻だった関東地方は289.15円と特に高かった。
現在の備蓄数は全国平均で9.84本、地域別に見ると、近畿地方が18本で最も多く、中国地方は最少の1本だった。中国地方は3月、24.58本と全国のどこよりも多く買い足しているが、そのうち「備蓄用」は全国平均53.9%を40ポイント以上下回り、備蓄への意識が薄いことが分かる。
11年夏にミネラルウォーターの購入量が増えた理由については、「節電や猛暑による熱中症対策」と答えた人が52.5%に上った。北海道(76.5%)と九州・沖縄(75.0%)では特に、「猛暑を乗り切る方法」として水分補給を考えている人が多かった。
「スマートストック」生かしたレシピ集
品薄状態が落ち着いたころのストックを聞くと、「震災以降、意識的にミネラルウォーターを多く購入するようになった」人ほど、「余っていた」と回答。余剰備蓄の平均数は、「今夏、例年よりも多く購入した」人のほうが、そうでない人よりも2本以上多かった。
備蓄は大切だが、適切な量でなければ調査結果のように余りが生じ、賞味期限が切れるといった無駄へつながってしまう。そのため、「災害時に備えた正しい量の水・食材のストック」を意味する「スマートストック」という考え方が注目されている。キリンMCダノンウォーターズでは、スマートストックを生かしたレシピ集を紹介するなど、「スマートストック推進活動」を行っている。