「節電」「食中毒」も後押し 注目集める「保冷」弁当箱
2011-06-13 12:16:14
梅雨から夏にかけては、食べ物の「傷み」が気になる季節。そんな中「食中毒を防ぎたい」「少しでも涼しい食事を楽しみたい」というお弁当ユーザーに注目されているのが、「保冷が出来る」弁当箱だ。
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弁当箱のふたに保冷剤を内蔵
GEL-COOLシリーズの「GEL-COOま」(1260円~)
GEL-DESIGN(北海道)が製造している「GEL-COOL」は、「ふた」の部分に保冷剤を内蔵。事前にこのふたを冷凍庫で冷やしておけば、弁当を冷たく保つことが出来る仕組みだ。ふた以外の部分は耐熱構造になっており、ふたを外してそのままレンジで温めることも出来る。2011年に入ってからは震災があった3月を除き、各月とも売り上げが昨年比10~20%増を記録するなど好調だ。
約20種類の保冷弁当箱を取り扱っている東急ハンズによれば、保冷弁当箱は4月、5月にそれぞれ前年比152%、170%を売り上げるなど、ここ最近かなりの伸びを見せているという。
「特に東日本でよく売れています」
東急ハンズ池袋店の保冷剤付き弁当箱売り場。売れ筋はサーモス「フレッシュランチボックス」(1980円~)、クレズ「ステンレスランチボックス」(1980円~)
この人気に少なからぬ影響を与えていると同社が見ているのは、震災に伴う「節電」志向、そして4月に起こった集団食中毒事件だ。特に「節電」の反響は大きいようで、保冷剤付き弁当箱「ランタスコレクション」を販売しているアスベル(奈良県)の担当者も、今年に入り東日本での売り上げが大幅に伸びたと語っている。
他に目を移すと、東急ハンズでは例年を上回る売り上げを見込んで、需要がピークとなる7、8月に向け、6月上旬からは特設コーナーでの展開を予定している。百貨店関係者も、例年以上の関心の高まりを感じており、東武百貨店池袋店では梅雨に向け保冷弁当箱の取り扱いを倍の10種類に増やすことを検討しているほか、小田急百貨店新宿店もスケーター(奈良県)の保冷弁当箱をポップ付きで目立つ場所に配置するなど、販促に努めている。