日本の英語力44位中14位 レベル高い国、何が違う?
この結果をどう見るか
東日本大震災後に海外(英語圏)に留学した43人の大半が「日本へのお見舞い」の言葉をもらい、「震災の被害状況」について尋ねられた――。
これは、国際教育機関のイー・エフ・エデュケーション・ファースト・ジャパン(EFジャパン)が2011年5月18日から5日間に行ったアンケート調査では、留学生たちの大半が「日本へのお見舞い(93.0%)」や「激励の言葉(62.8%)」をかけられたほか、「地震の被害状況(79.1%)」「津波の被害状況(74.4%)」「福島の原発はどうなっているのか(51.2%)」など地震の影響について尋ねられていたことが分かった。
今回の震災に対して海外からの関心は高まっており、日本はしっかりと地震や津波、原発に関する正確な状況を海外に発信していかなければならない状況にある。その上で興味深いのはEFジャパンの母体であるイー・エフ・エデュケーション・ファースト(EF)が先ごろ発表した「英語を母国語としない44の国と地域における成人の英語能力指数調査(EF English Proficiency Index)」だ。
約230万人の成人を対象に2007年から2009年の3年間にオンラインで実施したテストでは、日本の英語力は44位中14位という結果になった。アジア諸国の中では4位、レベルは「標準的」。日本人の一人一人が実際の被害状況や意見を英語できちんと伝える、というのは少し難しいのかもしれない。
なお、同調査トップはノルウェー。その後も2位のオランダを除き、5位までが北欧諸国となった。北欧諸国より英語教育を開始するのが早いイタリアやスペインの順位は23、24位であり、開始年齢はそれほど影響しないということが伺える。また、英語教育に多くの時間を費やしているアジア諸国は、期待に反して低い結果となってしまった。また、英語力の高い国の傾向として「輸出依存度が高い」ということと「個人所得が高い」の2点が浮かび上がった。