海外投資には海外ETF、ブラックロックから世界唯一の「フィリピンETF」
米ブラックロック・グループが展開するETFブランド「iシェアーズ」
世界最大級の資産運用会社で、上場投資信託(ETF)ブランドの「iシェアーズ」を設定・運用する米ブラックロック・グループは、インドネシアやタイ、フィリピンの各国の株式指数に連動するETFの提供を、2010年12月6日に開始した。SBI証券や楽天証券、マネックス証券などの証券会社で購入できる。
中国やブラジルといった新興国投資に注目が集まる中で、ブラックロックが今回提供するのは、さらなる成長が期待できるアジアの新興国に投資する「i シェアーズMSCI インドネシア・インベスタブル・マーケット・インデックス・ファンド(EIDO)」と「i シェアーズ MSCI タイ・インベスタブル・マーケット・インデックス・ファンド(THD)」、「i シェアーズ MSCI フィリピン・インベスタブル・マーケット・インデックス・ファンド(EPHE)」の3本。
なかでも、「i シェアーズ MSCI フィリピン・インベスタブル・マーケット・インデックス・ファンド(EPHE)」は、フィリピンの株価指数に連動する世界で唯一のETF(2010年10月末現在)で、日本で提供されるのも初めて。これにより、ブラックロックが日本で提供する「iシェアーズ」の海外ETFは合計83本となった。
海外投資は「為替リスクがあって、むずかしそう」「現地や企業のようすがわからないので心配」という人もいるが、ETFであればそうした心配もやわらぐ。インデックス投資であるため分散投資の効果があり、株式に直接投資するよりも価格の変動リスクを抑えることができるといったメリットもある。
投資アドバイザーとして活躍しているS&S investmentsの岡村聡氏は、「インドネシアやタイ、フィリピンは新興国の中でも特に成長著しい国。そこに投資ができるこれらのETFは、投資家のニーズを適確にとらえた商品といえるでしょう。日本でも海外投資に注目が集まるなか、比較的投資しやすいETFのバリエーションが増えることで、今後ますます海外投資が熱くなるのではないかと思います」と話している。