保護犬の現状、84.5%「正確には知らない」 マース ジャパン調査
年間10万頭の犬が施設に保護されている
マース ジャパン リミテッドは2010年7月30日、「保護犬と、シェルター(動物の保護施設)についての意識調査」の結果を発表した。
日本では年間10万頭の犬が保健所などで保護されていることについて、「保護されていることも数も知っている」との答えが15.5%だったのに対し、75.7%は「保護されていることは知っていたが数は知らなかった」と回答。また、8.8%は「まったく知らない」としており、84.5%は現状を「正確には知らない」ようだ。
また、自治体や動物愛護団体が、新しい飼い主に犬を譲渡するために一時的に預かる施設「シェルター」の認知度について、23.5%は「詳しい/大まかな内容まで知っている」としたものの、42.3%は「聞いたことがある(程度)」、34.2%が「知らない」と回答。「知らない」と答えた人を除く395人に、施設を知ってどんな行動をしたか聞くと、友人や家族に伝えたり(23.0%)、情報を集めたり(16.2%)、寄付したり(7.1%)、譲渡犬をもらい受けたり(4.6%)と、具体的な行動を起こした人は少数だった。
アメリカ、カナダ、イギリスをはじめ世界10か国以上での保護犬支援活動の実績がある同社では、保護犬やシェルターの認知率が低い日本においても、まずは多くの人に現状を知ってもらうことを目的に、保護犬の救済のためのプロジェクト「ペディグリー ドッグアドプション」を10年4月から実施。その一環としてのwebキャンペーンをイギリス発の寄付サイト「JustGiving」とともに7月30日に開始しており、調査では寄付への関心も聞いた。すると、79%が「寄付したい」と回答し、62%は「(今まで)寄付したことがない」。寄付したい活動について複数回答で質問すると、結果は「動物愛護団体や動物支援団体の動物支援」(289人)、「被災地支援」(247人)、「児童支援」(230人)の順だった。
なお、調査は10年7月、犬の飼育者300人と非飼育者300人を対象に、インターネット上で実施した。