『関東大震災-「朝鮮人虐殺」の真実』  86年前、何があったのか?


『関東大震災-「朝鮮人虐殺」の真実』

   産経新聞出版は2009年12月2日、雑誌「SAPIO」に1年余りに渡り連載されていた工藤美代子著『関東大震災-「朝鮮人虐殺」の真実』に加筆・訂正を加え、新刊本として発売した。

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   同書では、1923年(大正12年)の関東大震災時に、以降、喧(けん)伝されてきたような「日本人による朝鮮人虐殺」、また、「朝鮮人によるテロ行為や日本人襲撃」それぞれの事実について、多数の資料・新聞記事などから検証している。

   当時の内務大臣・後藤新平が「朝鮮人襲来報道」を抑えた理由(わけ)。また、後藤新平の命を受けて奔走する警視庁官房主事、警務部長・正力松太郎の姿などが、文献や関係者の証言から生々しく伝えられる。

   工藤さんは、同書の最後で、「例え二百三十三人であっても誤認、過剰防衛、巻き添えなどで朝鮮半島から来た人々が殺害されたことは事実として認めなければならない」としながらも、「いずれの試みもなされないまま、総計すれば震災による朝鮮人死者が皆無になるようなトリック数字がまかり通ってきた。それゆえ、『朝鮮人虐殺』説の裏には過剰な謀略宣伝があった、との結論に到達せざるを得ない」と記している。

 

   311ページ、価格1890円。

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