新しいANAは「空飛ぶ高級レストラン」
全日本空輸(ANA)が2010年2月から提供する機内食が「スゴイ!」と評判だ。新たに立ち上げたサービスブランド「インスピレーション・オブ・ジャパン」は、利用者一人ひとりの要望に応じたサービスや空間の確保に努める、日本らしい「おもてなしの心」が特徴で、機内食においてもそれをカタチにした内容になっている。
好きな時間に好きなメニューを選んで味わえる
赤坂「燻」とのコラボメニュー
「燻製調味料」をかけていただきます
例えば、ビジネスクラスとファーストクラスで提供される機内食は、すべてアラカルトメニュー。ビジネスクラスにおいては、30種類以上のメニューから自由に組み合わせて食べることができる。しかも、従来は3か月ごとに変更していたというメニューを、月替わりで提供するようになるという。
中には、料理家の栗原はるみさんや赤坂「燻」のオーナーシェフ・輿水治比古さんとコラボレーションしたメニューも登場。飲み物も「日本酒の未来を追求する」仙台伊達家の蔵元「勝山」など、新しい食とのマリアージュを提案するなど趣向を凝らしている。在庫がある限り基本的には何種類でもオーダーしていいそうだが、おいしいからといって食べすぎには注意したい。
充実したアラカルトメニューと一緒に食べたいのは、温かい「ごはん」。従来は地上で炊いたものを機内で温めて提供していたというが、少量でもふっくら炊けるという鍋を開発したことにより、機内で炊いた「ごはん」が食べられるようになったというからうれしい限りだ。
「自分好み」になるのはメニューだけではない。今回のリニューアルで導入される17インチタッチパネルを使えば、料理や飲み物を好きな時間にオーダーできる。しかも、タッチパネルにはカロリーが表示され、注文した料理のカロリーを計算してくれるという。
ちなみに、エコノミークラスにも新しい機内食「J-Menu」を導入。丼や定食、弁当、麺といった、日本ならではのメニューを月替わりで楽しめるようにした。
まさに、「空飛ぶ高級レストラン」の趣である。
ANAの新ブランドは2010年2月20日の成田-米ニューヨーク線への就航を皮切りに、ボーイング社の新造機で提供。11年度内に欧米路線に順次拡大する計画だ。
ホリデー重山