ハイテクでお洒落 「お弁当箱事情」最前線

   なんだかんだと値上がりする昨今。ランチの値段も同様で、サラリーマンやOLには厳しい時代だ。そのため、昼食代を節約する人も増えているようで、弁当箱の売れ行きが好調だという。特に売れているのがごはんを温かいまま食べることのできる保温弁当箱。従来のものよりも保温性に優れたハイテク弁当箱や、若い女性をターゲットにしたお洒落な保温弁当箱も出てきており、保温弁当箱業界が面白いことになっている。

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ごはんをもっと温かく ハイテク弁当箱


サーモス社のハイテク弁当箱「DBW-360」。価格は3980円。Copy right (C)THERMOS
「保温弁当箱、売れています」

   そう話すのは魔法瓶メーカー大手、サーモス社の担当者。同社が加盟しているステンレス製まほうびん協議会によると、2008年8月の保温弁当箱の業界全体出荷数は前年度比1.38倍だという。同担当者はその理由に関して、

「健康志向が高まっているのと、景気が悪く昼食代を節約したい、そして、食に対する不信感があるのでないかと見ています」

と語っている。

   サーモス社の保温弁当箱の中で特に注目されているのが、08年8月21日に発売された高い保温機能を備えたシリーズだ。従来の保温弁当箱がケース部分のみ真空断熱構造だったのに対し、このDBWシリーズはケースにかぶせるフタ部分にも真空断熱構造を採用した。二重に断熱する「ダブル保温構造」で、抜群の保温効果を誇っている。このような構造を持つ商品は業界でもDBWだけとのことで、担当者は、

「魔法瓶屋としての技術の粋を結集し、究極の保温効果を実現しました」

と語る。6時間経った後でも温かいご飯が食べられるのがなんとも嬉しい。

ターゲットは女子大生・OL お洒落なキルトバッグ付き


お洒落なキルトバッグ付き 象印マホービン「お・べ・ん・と SZ-EA03型」。価格は7350円。

   また、弁当箱にはこれまでなかったお洒落な保温弁当箱も出ている。

   2008年1~7月の保温弁当箱出荷数が前年度比、2.15倍だという象印マホービンは08年8月下旬、女子大生やOLなどの若い女性をターゲットにした保温弁当箱「お・べ・ん・と SZ-EA03型」を発売した。

   ごはん容器が茶碗約1.4杯分と、女性の食べる量を考慮したサイズだけでなく、専用のポーチが付いてくるのが特徴だ。このポーチ、従来の保温弁当箱に付いてくるポーチとは違い、合皮を使用したお洒落なキルトバッグ型。象印マホービンの担当者によると、ターゲットとなる女子大生などの若い女性にアンケート調査を行い、人気女性ファッション誌などに載っているようなバッグを参考にデザインしたという。アクセントとしてビーズのチャームアクセサリーを付けたほか、ファスナーにはハート型のファスナーチャームを採用している。とても弁当箱が入っていると思わないデザインだ。ピンクとブラックの2色が選べる。

   よりハイテクに、よりお洒落に。ニーズの高まりとともに多様な種類が出てきている保温弁当箱。これを機に外食派から弁当派に切り替えてみるのもいいかもしれない。

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