「ミリメシ」食べてみませんか? 「萌えキャラ」との意外なコラボ
軍隊の食事「ミリメシ」が注目を浴びている。ミリメシ特集の本がバカ売れしたかと思えば、ミリメシをパックにした景品がゲーセンで人気を呼ぶ。そして、今度は一般向けに販売されることになった。「それゆけ!女性自衛官バージョン」という名前をつけて・・・。
ゲームセンターの景品で大反響
反響を受けて発売することになった「戦闘糧食II型それゆけ!女性自衛官バージョン」
「ミリメシ」とは、軍隊や自衛隊で支給される食事のことで「戦闘糧食」というのが本来の呼び方だ。耐久性に優れた缶詰の中に食品を詰めた「戦闘糧食 I型」(通称「缶メシ」)と、持ち運びやすさを重視してレトルトパウチ包装にした「戦闘糧食 II型」(通称パックメシ)の2種類がある。
そんな「ミリメシ」が一般向けにも販売されることになった。ミリメシ1食分をセットにした「戦闘糧食II型それゆけ!女性自衛官バージョン」だ。販売するのは、防衛省に非常用食糧を納入している大阪府富田林市の食品雑貨販売会社「コーズィーウエイブインターナショナル・リミテッド(COZY WAVE INTERNATIONAL,LTD.)」。2008年6月から2100円で売り出す。
この"一般向けミリメシ"では、湯煎してあたためて食べる「レトルトパウチ包装」をセットにした。その中身は、「プルコギ丼の素200g」「ウインナーソーセージ50g」「ラドファ白飯300g」「わかめスープ4g+折りたたみ容器」「スプーン」と、わりに豪華なラインナップ。
一般向けの販売ははじめてだが、もともと同社は07年12月ごろから、「セガアミューズメント施設」の景品として「戦闘糧食II型」をおろしていた。だが、「あまりに反響が大きかったため」に商品化を決意。今度は「それゆけ!女性自衛官バージョン」として発売することになった。
代表の武本浩司さんは話す。
「新聞紙面に登場したこともありますが、特に主婦の人から商品化してほしいという反響が大きかった。同じ頃、表示シールの問題や、食品偽装という問題があったでしょう。そんな折、自衛隊の人が食べている食品なら安全なのでは、ということで問い合わせが増えたんです。実際、防衛省・各駐屯地に納品されている食品なので、厳しい審査をクリアしています」
キュートな女性自衛官「明野希更」を起用
「明野希更」の詳細なプロフィールも
「それゆけ!女性自衛官バージョン」ということで、パッケージにはキュートな女性自衛官のイラストが描かれている。
この美女は、ミリタリー雑誌「Jウイング」誌上の人気コーナー「それゆけ!女性自衛官」に登場するキャラクターだ。実在する女性自衛官をイラスト化して紹介するという企画で人気が沸騰。玩具メーカー・タカラトミーでも2006年から、コーナーと同名のフィギュアシリーズ「それゆけ!女性自衛官」が販売されている。
ちなみに、キャラクターの名前は明野希更(あけの きさら)。3等陸尉で、「陸上自衛隊 富士教団戦車教導隊(富士)本部管理中隊」に所属している、という設定。最終学歴は防衛大でスリーサイズは87・58・91、だそうだ。
コーズィー社の武本さんは「目をひくものにしたかった」とアピールする。
「防衛省といった堅苦しいイメージをもつミリメシと、"萌え"的要素を含んだ閉鎖的なイメージのキャラクターが異色のコラボを果たした商品なんです。パッケージはオレンジ色。この商品を並べて、売り場をオレンジ一色、華やかにしたいですね」
いまのところ秋葉原のラオックスでの店舗販売と、アマゾン等を通じたweb上での販売を予定している。「もちろん反響によっては販売ルートを拡大したい」と意気込んでいる。