エコバッグ使用者が急増 「高くてもオシャレ」が人気
スーパーマーケットで買い物をする時に、レジ袋を使わず、「エコバッグ」や「マイバッグ」と呼ばれる布製の袋を持参する人が増えている。最近ではデザイン性を重視したものが増え、買い物だけでなく、通勤時に使う女性も多い。
2年前に比べ「2倍以上の売れ行き」
エコバックを多数揃える東急ハンズ渋谷店では、
「女性を中心に幅広い年齢が購入している。まとめ買いする人もいる」(売り場担当者)
と、ちょっとしたブームのようだ。
価格帯は500~1500円が中心で、カラフルでおしゃれなものが人気だ。
エコバックを専門に扱うネットショップもある。「エコバッグstyle」では、約100種を販売している。サイトを運営しているセイチョウマーケティング(東京都港区)の担当者は、
「販売を開始した2006年に比べて、最近は2倍以上売れている」
と話す。
売れ筋は1500~2000円と、高めだ。買い物以外にも、通勤時にサブバッグとして使用する女性も増え、デザイン性の高いものが売れるようだ。
こんなエコバッグもある。
スーパープランニング(静岡県浜松市)では、08年4月19日に公開した映画「ファクトリー・ガール」とコラボレーションしたエコバッグを発売している。また、アーティストらがデザインし、4月29日~5月6日に東京・代官山で開催されたエコイベントで展示。その後、オークションサイト「CROWN JEWEL」で販売した。
レジ袋の有料化やポイント制度導入も
環境省は、容器の分別・リサイクルを定めた「容器包装リサイクル法」を06年に改正し、レジ袋の削減を小売店に義務付けた。07年4月から施行している。
レジ袋を有料化している地域もある。
08年4月現在では東京都杉並区や、京都市、愛知県名古屋市の28の地方自治体が有料化している。これらの地域では、いずれもエコバッグの持参率は約80%と高い。5月からは新たに19の地方自治体で有料化することが決まっている。
レジ袋の使用を辞退すると、1枚につき1ポイントを与える「ポイント制度」を導入している店もある。1ポイントは2~5円に換算され、貯まると買い物額から割引してもらえる。
レジ袋の削減に効果をあげている一方で、店からはこんな声も上がっている。
「辞退者が増えるほど、金銭的負担は大きくなる」
なかでも深刻なのは、ポイント制を導入していた店が、有料化に移行する場合だ。レジ袋が有料化されると、辞退者が急増し、多数の客にポイントを与えることになる。「有料化した途端に、店の都合でポイント制度を廃止するのは、お客にまかり通るか」と、懸念されている。いまだ有効な策はなく、今後の課題として上がっている。